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機械設計技術者が転職する方法まとめ

      2023/02/27

機械設計技術者は様々な機械の設計に関わるエンジニアです。
やりがいのある仕事ですが、短い納期による残業や、満足のいかない年収、上司や同僚、社内外の関係者との人間関係など、ストレスを感じる場面も多いもの。

今の会社に満足出来ない場合は転職も一つの方法です。
機械設計者はスキルさえマッチすれば、異なる業界への転職も可能な職業です。
機械設計技術者の転職についてまとめてみました。

機械設計技術者とはどんな仕事?

この記事を読んでいる設計者には説明無用かもしれませんが、機械設計技術者とはどんな仕事なのか確認しておきましょう。

機械設計技術者は、機械製品の設計、製図、製造工程の確立などを行う技術者のことを指します。一般的に、機械設計技術者は、製品の仕様や機能要件に基づいて、機械全体や部品を設計し、図面を作成します。製品の性能評価や改善案の提案なども行います。

機械設計技術者は、機械製造業、自動車製造業、航空宇宙産業、医療機器メーカーなどの製造業界で活躍しています。
機械設計と言っても、歯車やチェーンを使ったいかにも「機械」な機構設計や、テレビやスマホの外装を設計する筐体設計など、業務内容の幅は広いです。

仕事内容はPCに向かって黙々とCADを操作するばかりではなく、客先や依頼者と仕様の打ち合わせをしたり、力学的な計算をしたり、試作品の評価試験をしたり、問題なく製造できるよう工場とやり取りしたりします。
そのためある程度のコミュニケーション能力も必要とされます。

転職する前に準備すること

転職前には自己分析が大事なのと、「なぜ転職したいのか?」を明確にしておきましょう。
転職を考えるからには何らかの不満がある場合が多いですが、仕事(設計)内容に不満があるのか?年収に不満があるのか?人間関係に不満があるのか?

今の会社で実現出来ないこと、転職したら実現できると思われることをしっかり認識しておくと良いでしょう。
なんとなく不満だから、なんとなく転職してたら、おそらくその転職はうまくいきません。

自身の設計に関するスキル・知識に不足がないかも確認しておきましょう。
機械設計関連の資格は、大きなプラスにはならない可能性もありますが、資格取得のために勉強することが力になります。
転職までに時間的余裕があるのであれば、検討してみても良いでしょう。

ポートフォリオを作ってみるのもいいかも

機械設計者が転職するときはあまり作らないかもしれませんが、デザイナーなんかは必ずポートフォリオを作ります。
ポートフォリオとは、自分が過去にこなした業務経験やスキルをまとめた自己アピールのための資料。
可能であればポートフォリオを作成して面接や採用試験時にアピールすれば、自分に何ができるのかが分かりやすく伝わります。

設計内容は社外秘の場合が多いので、図面や3Dデータをポートフォリオに掲載するのが難しいかもしれませんが、可能であればぜひ準備したいですね。
私も転職時にポートフォリオを作成して提出し、内定を勝ち取ることが出来ました。
くれぐれも、「社外秘の資料を勝手に持ち出すやつ」、と思われないように注意は必要です。

履歴書、職務経歴書の作成

企業に送付する応募書類として「履歴書」と「職務経歴書」が必要になります。
転職すると固く誓っているのであれば、これらを作成しておきましょう。

転職エージェントを利用する場合、テンプレートを準備して貰える場合があります。
まだ転職エージェントにコンタクトを取ってない場合でも、仮でも良いので作成しておくと、テンプレートを利用するときもスムーズに記入出来ますね。

履歴書はアルバイトの面接でも必要なのでイメージが付きやすいですが、職務経歴書は転職活動したことない人にはどんなものか分かりにくいかもしれません。
職務経歴書とは、自分がどのような仕事を経験してきて、どのようなスキルがあるのかを記入し、自己PRするための書類です。
よく思い出して、アピールできる業務経験やスキルを漏れなく書くようにしましょう。

機械設計技術者の転職先はメーカーや設計会社!転職先の情報収集が重要

機械設計者に限らず、転職においてもっとも重要なのは「どこに転職するか」ですよね。
自分のやりたい仕事内容なのはもちろんですが、ほとんど同じ仕事をしていても会社によって給料が違ってくるのは当たり前の話です。

機械設計技術者の主な転職先としては、自社製品を作って売ることで利益を上げている「メーカー」や、サービスとして機械設計をメーカー等に提供する「機械設計会社」などです。
そして、機械設計技術者を募集している企業の情報は、可能な限り多く集めるに越したことはありません。
今の時代、インターネットで情報収集するのが主流で、求人・転職サイトや転職エージェントを利用するパターンが多いです。

求人・転職サイトをチェックする

求人サイトをチェックするのは、最もオーソドックスな転職情報の収集方法です。
リクナビNEXT、DODA、マイナビ、エン転職等様々な転職・求人サイトが存在しますが、掲載されている求人情報はサイトごとに違いがあります。
できるだけ条件の良い転職先を見つけるためには、複数のサイトに登録しておくとよいでしょう。

転職エージェントに登録する

転職サイトは、転職先を探すのも、応募するのも、採用試験の日程の調整のため企業とやり取りするのも自分がしなければなりません。
その辺の面倒の大部分を代行してくれるサービスが「転職エージェント」です。

転職サイトにも載っていない、非公開求人の情報を持っていることも多く、今すぐ転職の意思がなくても、登録しておけば有益な情報を得ることが出来ます。
こちらの希望やスキルとマッチした企業を厳選して、転職のプロに案内してもらえます。

ある程度の経験を積んできた機械設計者にとっては、転職サイトよりも利用すべきは転職エージェントです。

機械設計会社への転職について

メーカーではなく機械設計会社へ転職する場合、下記の点を理解しておくと、後々の「思ってたのと違う!」がなくていいかと思います。

未経験でも可能?

40代以上とある程度年齢を重ねていても、機械設計経験者の場合は即戦力として転職は可能です。
しかし機械設計の職種自体が未経験の場合、転職は可能なのでしょうか?
未経験の場合は、20代など若さに加え、工業系の学校を卒業している、又は設計ではなくても技術系の仕事をしていた等プラス要素があれば、機械設計者に転職できる可能性は十分あります。

逆に言うと、40代以上で未経験は少し厳しくなってきます。
これは機械設計以外の職種でも同じ傾向だと思いますが…。

機械設計より少しハードルの低い職種、例えばCADオペレーター等にまず転職して設計職へキャリアアップする道も考えられます。
その辺の詳しいことはこちらの記事で詳しく説明しています。

採用試験、面接の対策

私が実際に機械設計会社に転職した際の採用試験では下記の内容が出題されていました。

  • 材料力学などの4力学
  • 歯車などの機械要素
  • 材料に付いての知識や加工方法
  • 製図に関する知識

言ってみれば「機械設計製図便覧」に載っているような内容です。
「機械設計製図便覧」とは機械設計者に愛用している人が多いハンドブック。
持ってない場合は手に入れてもいいでしょう。

出題されたのは、機械設計に関する基礎的な知識と言った感じで、これらの知識が全く無いと転職は難しいでしょう。

面接でよく聞かれるのは下記のような内容です。
よく聞かれる内容を想定して回答を考えておくとよいでしょう。

  • マネジメント経験有無
  • 今までどんな仕事をしてきたか
  • 今までの職務経歴
  • 転職を考えた理由
  • 転職後どのような仕事をしたいか
  • 現住所、通勤時間
  • 入社可能時期
  • 希望年収
  • 併願先の有無

採用試験の内容や面接の注意点など、転職エージェントのアドバイザーに聞くと情報を得られることがあります。
積極的に利用していきましょう。

会社によって採用試験の内容はもちろん変わってきますが、下記記事でさらに詳しく説明しています。

まとめ

  • 設計に関する基礎知識は復習しておこう
  • 職務経歴書の作成を通じて、自身の経験やスキルの再確認
  • 面接でよく聞かれる内容への回答は想定しておこう
  • 転職先の情報は求人サイトや転職エージェントを利用しよう

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