カワハラの、雑多な記録。

【FDM 3Dプリンター】造形物の最上面の隙間はアイロニングできれいになる

   

FDM方式の3Dプリンター「Ender-3 Pro」を買って、色々作ったりして楽しんでいます。
造形品質はだいたい想像してたとおりで、概ね満足ですが一つ不満があました。
最上部の層が平面の場合、わずかにですが隙間ができることです。

この隙間問題には「アイロニング」の設定が有効でした。

アイロニング結果

とりあえず「アイロニング」ありとなしの結果の違いを見てください。

上がアイロニングなし、下がアイロニングありです。
2枚の画像はほぼ同じ縮尺です。

形状は違うものですが、どうでしょうか?
アイロニングありのほうが、最上層がツルッとしてて隙間が全くありません。

表面を爪でなでてみてもツルッとした感触で引っかかりを感じられません。
ちょっと感動です。

問題点の整理

最上部の層(トッププレイヤー)が平面の場合問題となる。
上部が曲面だったらそんなに気にならないかもしれません。

私が困っているのは具体的に言えば、クッキーの型ですね。
最上部がクッキー生地に直接触れることになるので、ここに隙間があると衛生面でも問題となる可能性がありますので。

鋭い角の先端などの狭い領域には樹脂が吐出されない場合があります。
上の画像はCuraでスライスした最上層のみを表示した状態です。
赤と黄色の色がついたとこが押し出された樹脂。
厚さ1mm程度の薄い壁で、黄色いところが間を埋めていますがところどころ隙間があります。
隙間を小さくする設定もありますが、完全に埋めるのは難しそうです。

樹脂の吐出量が全体的に足りてない可能性もあります。
上の画像みたいに、造形物がスカスカになるという不具合が起きて悩んだことがあるんですが、3Dプリンター本体の設定がおかしくなったみたいで、本来の40%くらいしか樹脂が押し出されてない状態になっていました。
この問題はEEPROMの初期化で治りました。

ここまでスカスカになるのは論外ですが、微妙に増やしたい時は「フロー」の設定で樹脂の吐出量を増やしてみたりすることもできます。

上の図は造形物断面の想像図ですが、樹脂の量が微妙に足りてない場合最上層に隙間が開くことがあります。
それでも角の先端など、G-Code上で樹脂が吐出されない場所は、吐出量を数%増やしたところで完全に埋まらないんですが。

試しにフローの設定を初期設定の「100%」から「105%」とかに増やしてみましたが、ちょっと良くなったような気がする、というレベルでした。

アイロニングとは?

本題のアイロニングとは何なのか?って話ですが、スライスソフト「Ultimaker Cura」で設定できる仕最上層の仕上げの方法です。
Cura以外は使ったことがないので分かりませんが、他のスライスソフトでも同様の設定はあるんですかね?

プリント済みのトッププレイヤーを、わずかに樹脂を出しながらノズルで撫でるように動かすことで、隙間を埋め、出っ張りをならす動作を追加します。
熱したノズルで表面をなでてなめらかにする、まさにアイロンがけをするわけです。

ちなみに一番上の層じゃなくても、ベッドに対して平行な平面であればアイロニングが行われます。

Curaで「アイロニング」を設定する方法

アイロニングの設定方法を説明します。
Curaのバージョンは4.3.0です。

アイロニングの設定をするには、まず項目を表示させる必要があります。
「プリント設定」の項目は初期状態では隠されているものが多いので、横棒3本のメニューを開き「Expert」または「すべての設定を表示」。
設定項目が一気に増えたかと思います。

「外郭」の下の方に「アイロン有効」のチェックボックスがあるので、チェックを入れたら有効になります。
チェックを入れると、アイロン関連の細かい設定がさらに表示されます。

アイロンパターンやアイロン線のスペースなどが設定できますが、造形物に細い部分がある場合はアイロンインセットを初期値の「0.2mm」から「0.1mm」にしたほうが良いと思います。
私が作ったクッキー型の刃先は幅0.75mmでデータを作ったんですが、0.2の設定では場所によってはアイロニングされない部分があり、0.1でいい感じになりました。

Cura上でアイロニングされる箇所を確認する方法

どんな感じでアイロニングされるかをCuraのプレビューでも確認することができます。

こちらがアイロニングON。

こちらがアイロニングOFF

違いは一目瞭然ですね。
Curaのプレビューでよく見ると、細い線が描かれているのが分かります。
これがアイロニングの軌跡です。
オフセットの値を0.2 → 0.1mmにしたら、端っこギリギリまでアイロニングされるのが分かります。

画面中央したのスライダを動かすと、ノズルがどんな順番で動くかも確認できます。

まとめ

フィギュアとかを造形したら最上層が平面ということはあまりないかもしれませんが、CADで設計した実用的なアイテムは最上層が平面ってことも多いと思います。
そんなときは今回紹介したアイロニングを是非試してみてください。

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