カワハラの、雑多な記録。

レンズを買うつもりがいつの間に中古のOM-D E-M10を買っていた

   

私はCanonのEOS 60Dと言うデジタル一眼レフカメラを使用していますが、今回きっかけがあり、新しいレンズを買おうと思い立ちました。
ところが、気づいたらレンズではなく、中古のオリンパス(Olympus) OM-D E-M10を買っていました。
なぜこんなことになったのか、自分でも予想外の展開です。

今回の経緯と言うか、何を考えてこれを買ったのかを文章に書き連ねてみましたが、ほとんど日記のような内容になっています。
でもまあ、個人的なブログなんてそんなもんですよね。

新しいレンズを買おう!

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

ことの始まりは、しばらく前にCanon 60DのキットレンズEF-S18-55mm F3.5-5.6 IS IIのオートフォーカス(AF)が壊れたことです。
AFボタンを押しても、一瞬ぴくっと動いたあとはピクリともしません。

別のレンズでは正常にAFが働くので、レンズが悪いのは間違いないでしょう。

マニュアルフォーカス(MF)なら撮影出来るので、しばらくそうしていましたが、そろそろ限界です。
撮影した画像を見ると、ピントを外している写真が確実に増えています。

壊れたものを修理して使う、と言うのがエコなのかもしれませんが、どうせなら新しいの買おうかなと思うのも人情です。
調べてみると、同じクラスの標準ズームレンズで安いのがあります。

シグマ 17-50mm F2.8 EX DC OS HSM 26,680円
TAMRON SP AF 17-50mm F/2.8 XR Di II(Model A16) 18,780円

この辺はF2.8通しでこの価格なのでお買い得感があります。
「F2.8通し」と言う響きがなんか良いじゃないですか。
TAMRONのは手ぶれ補正がついてないのでシグマかなと決めかけていたその時、このレンズの重さが気になってきました。

壊れたEF-S18-55mmが200gに対して、シグマは565gもあります。
明るいレンズが重くなるのは仕方ないのかもしれませんが、現状よりかなり重くなるのはいかがなものか。

私の場合、そんなに真剣に写真を撮るタイプではなく、子供とかペットを適当に撮影する、位の用途にしかカメラを使っていません。

そこでふと閃いたのが「もうちょっと小さい、新しいカメラ買っちゃう?」と言うこと。

OM-Dとか良いんじゃない?

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前から、もうちょっと小さいカメラが欲しいと漠然と考えていました。
小さい子供を連れて出かける時、重くてかさばる一眼レフ60Dを持っていく機会が明らかに減っていたので。
でも、買うとしてもある程度は所有欲を満たしてくれるカメラが良いなと、贅沢なことを思っていました。
小さくても快適に撮影出来ないカメラだったら、タダでも欲しくないです。
そのニーズにオリンパス(Olympus)のOM-Dはピッタリです。

OM-Dカッコイイな、と以前からなんとなく思ってはいたんです。
今回レンズを買おうとしてたので、どうせ出費するならちょっと上乗せしてOM-D買えないだろうか。

前から漠然と「OM-Dなんか良いな」と思ってましたが、真剣に買うつもりはなかったので、この時点ではシリーズでどのような機種があるのかも全然知らない状態。
私は猛然とOM-Dについて調べはじめました。

Canon M5はどうだろうか?

key-visual

出典:http://cweb.canon.jp/eos/lineup/m5/index.html

OM-Dについて調べている途中M5と言う、一眼レフっぽいルックスでなかなか格好いいカメラの存在に気づきました。
スペック的、価格的にもOM-D E-M5 Mark2の対抗馬となるカメラです。
一応こいつも検討してみなくては。

Canonが最初に出したミラーレス機、EOS Mはそんなに欲しいと思えるカメラではなかったですが、M5は結構良い感じで欲しいと思えるカメラです。
一眼レフもCanonの60Dを使っていますし、Canonというメーカーは嫌いじゃないというのも理由の一つ。

マウントアダプターを介せば、60Dとレンズも共用出来たりして合理的なんじゃないかな、と思ったりします。

でもEFレンズもマウントアダプターをつければ使えるらしいですが、AFが遅くなるとか。
レンズの共用なんて考えないほうが良いのかもしれない。
それにミラーレス機ではやはりCanonよりオリンパスの方が一日の長があるのかなとも思い、Canon M5は見送りました。
もちろん予算的な都合でやめとこうと思ったのも大きいです。

ちなみに、今回のカメラ選びでOM-DとCanon M5以外はほとんど検討の候補に上がりませんでした。
その理由は、見た目がカッコイイのがこれだったから、と言うなんとも頭悪そうなものです。
私にとって、こういう選び方するのは珍しいかもしれません。

最初、カッコイイのを見つけて調べてるうちに、スペック的に勝っているのを見つけて、見た目はイマイチだけど結局そっちを買っちゃう、みたいなことが多々あります。
今回は最終的にOM-D E-M10を買ったわけですが、カッコイイと思ったもの素直に買うというのも悪くないなと思いました。

立ちはだかる予算の壁

最初、まだ買うとはっきり決めてない段階では、OM-Dの中で一番下の機種のE-M10 Mark3ではなく、ワンランク上のE-M5 Mark2がいいかなと考えました。
でもレンズ込みで約10万円は高い。

改めてスペックを比較してみると下位機種であるE-M10 Mark3もそんなに悪くないものでした。
そもそも小さいカメラが欲しかったので、その点でもE-M10の方がニーズにマッチしています。
さらにE-M5 Mark2では出来ない4K動画の撮影もできるなど、スペック的に勝っている点すらある。
発売日を見てみると、E-M5 MarkIIよりもE-M10 Mark3の方が2年半も後の機種なのを知って納得。

でもE-M10 Mark3もそんなに安くはない。
正直言って、E-M5 Mark2とそんなに変わらない。

じゃあ、ちょっと古いE-M10 Mark2は?
E-M10 Mark3より一世代前の機種ですが、現行製品のようです。
4K動画は撮影できないが、フルHD 60pの撮影は出来る。
それ以外はあまり違いはなさそうに見えます。
レンズ込みの新品が65,000円ほど。
手が届かないほどではない。

いや待て、冷静に考えるとこの出費は結構でかい。

中古という選択肢

中古のカメラはどうだろうか?E-M10 Mark2はボディのみで4万ちょいが相場っぽい。
レンズも買うと、5万以上になる。

ちょっと高いかな。
27000円ほどのレンズを買う代わりにとカメラを選んでるので、もうちょっと押さえたいところです。

E-M10 Mark2じゃなくてさらに旧機種、無印のE-M10はどうか。
OM-Dシリーズの古いのから新しいのを見ても、どれも1605万画素でISO感度は100~25600となっています。
使用されているセンサーは同じ、または同じようなものと思われます。
と言うことは、撮影画像の画質はそんなに極端には変わらないはず。

それに今使っているCanon 60Dの発売が2010年11月に対して、E-M10の発売は2014年2月。
3年3ヶ月分も新しいです。
技術は常に進歩しているので、E-M10を買っても、60Dと比べてそんなに不満は出ないような気がします。
60Dさえもレスポンス等が不満に思ったことは未だないですし。

無印のE-M10のスペックを見ると、ファインダー(EVF)がそれ以降の機種と比べると若干劣るようです。
新しい機種は236万画素に対してこちらは144万画素。
見える像もちょっと小さくなります。
手ぶれ補正もスペックの数字上はちょっと弱そうですが、実際に比べてみた人のレビューでは、「そんなに違いがわからない」と言う意見もあったので、こちらは気にしないことにします。

無印E-M10の価格は、中古のボディが25,000円も出せばヤフオクで入手出来るようです。
レンズの中古も電動パンケーキレンズが14,000円ほど。
4万円ほどでボディとレンズが手に入ります。

これなら出せる!
自分の中でGOサインが出されました。

と言うわけで、新しいレンズを買おうと考えていたのに、気づいたらOM-D E-M10の中古を買っていました。

いや、「気づいたら買ってた」と言うのはさすがに語弊がありますね。
このカメラを選んだプロセスを改めて文章に書き出してみると、我ながら色々考えた挙句買ったわけですから。

中古のOM-D E-M10はどんな感じ?

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4年も前に発売されたカメラのレビューをここに買いて誰が得するんだという感じですが、ちょっと使ってみての感想は「良い感じ」です。

このコンパクトさが最高

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このカメラの良いところは?と聞かれてまず頭に浮かぶのが、「コンパクトなところ」です。
そんなに大きくはないカバンにも無理なく入ってくれます。

60Dだとこうはいきません。
「今日はカメラを持っていくぞ」と気合い入れないと持ち出す気にはなれないので、ちょっと散歩とか子供と公園とかには、まあ持っていかなくなりました。

なので最近は公園で子供を撮る時はもっぱらスマホとかになってしまってたんですが、E-M10なら気軽に持ち出せます。
どんなに良いカメラを持っていても、撮りたい時にカメラがなけりゃ写真は撮れません。

E-M10のコンパクトで大げさじゃない佇まいがすごく良いです。

ボディと合わせて買ったらレンズも、コンパクトさと便利さを両立させるためM.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZをチョイス。
使いやすい画角の標準ズームレンズで、パンケーキなサイズ感なのでE-M10に取り付けてもカバンにすっぽりサイズ。

電動ズームなのが、ちょっと好きにはなれませんが、このコンパクトさには代えがたいです。

AFスピードも問題ない

そもそも昔にCanon 60Dを買ったのも、一眼レフの高速なAFに憧れたというのがあったような気がします。
当時使っていたコンパクトデジカメのコントラストAFはあまり高速ではなく、一眼レフの高速な位相差AFには感動した覚えがあるような、ないような。

E-M10は「ハイスピードイメージャAF」とのことですが、コントラストAFの仲間みたいです。
でも昔のコンデジのAFと比べると速い速い。

私の感覚では、全然問題ないAF速度です。
60Dから持ち替えても、特に不満に感じることもありません。

ファインダーの144万画素はどうなのか?

E-M10の電子ビューファインダー(EVF)は144万画素と、後継機のE-M10 Mark2の236万画素に比べるとだいぶ荒いスペックです。
確かに覗いた感じちょっと粗さを感じますが、別にこれで困ることもないと思います。

拡大できるのでマニュアルフォーカスも問題ない。
むしろOVFの一眼レフよりも便利かも

一眼レフに搭載されている光学ファインダー(OVF)のメリットは、「タイムラグ0で像が見える」と言うことだけじゃないでしょうか。
もちろん、それが重要な要素となる撮影にはOVFじゃなきゃだめですが、私の場合、別にEVFで大丈夫でした。

あと気が付いたら、EVFじゃなくて背面の液晶で撮影していることが何度かありました。
それも無意識に。

60Dは背面液晶を使った撮影をするにはライブビューボタンを押さないといけませんが、E-M10はデフォルトの設定では背面液晶がON、EVFを覗くと背面液晶が消灯してEVFが表示される、と言う動作になります。
つまり、EVFをわざわざ覗かなくても液晶モニターに画像が映ってるので、そのまま撮ったほうが早かったりするんですよね。

一眼レフを普段使っている人でも、スマホで撮影するときはもちろん画面を見ながらなので、ライブビューでの撮影に違和感を感じる人はほとんどいないんじゃないかと思います。
なので、私もごく自然な流れで背面液晶を使って撮影してたと言うわけです。

60Dの時は、「一眼レフを使っている」と言う変な意地みたいなのがあったのか自分でもよく分かりませんが、液晶を使ったライブビュー撮影はほとんどしませんでした。
E-M10を手にして、良い意味で肩の力が抜けたのかもしれません。
ボタン操作無しで、背面液晶、EVFどちらも使えるというのは便利ですね。

ファンクションボタンは実質3個。録画ボタンにも機能を割り当てられる

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Fn1とFn2がありますが、Fn2の隣りにある録画ボタンは録画以外の機能も割り当てられます。
なのでファンクションボタンは実質3個ということになります。
動画を取りたいときはモードダイヤルを「動画」にすればいいだけですから。

とりあえず私は次のように設定しています。

  • Fn1: AEL/AFL
  • Fn2: 拡大
  • AF/MF切り替え

Fn2はデフォルトで「マルチファンクション」機能と言って、複数機能を切り替えて使うことが出来ます。
でも、5種類くらいの機能しかなく、自由に割り当てる事ができません。
好きな機能をマルチファンクションに割り当てられたらもっと便利なのに。

親指AFと半押しAFを簡単に切り替える設定

AFをシャッターの半押しではなく、親指で押せるファンクションボタンに割り当てる「親指AF」を採用している人も多いかと思います。
Canon 60Dのときも親指AFで使っていて、シャッター半押しのAFは無効にしていたんですが、これは少し困ることがあります。

それは、ちょっと人にカメラを渡して撮ってもらう時です。
そんなにカメラに詳しくない人は普通にシャッター半押しでAFと思うでしょうし、カメラに詳しい人でもそのカメラがどんな設定かなんて分からないので、「AFはここを押してね」と説明しないといけません。
または、渡す時に半押しでAFが出来るように設定を変えないといけません。

人にカメラを渡す機会がそもそもあまりないですが、ちょっと面倒ですよね。

でもE-M10(と言うかOM-D全部?)はS-AFやC-AFの時は普通にシャッター半押しでAF、MFの時はFn1でAFが動作するように設定しておけば、普段はMFモードで使うことで親指AFと同じことが出来ます。

具体的な設定方法は、”メニュー”→”カスタムメニュー”→”AF/MF”→”AEL/AFLモード”→”MF”で”mode3″にすることでMFモードの時もAEL/AFLボタンでAFが動作します。

Canonの場合はレンズにAF/MFの切り替えスイッチがありますが、マイクロフォーサーズ機はボディ(本体)側でAF/MFを切り替える仕組みになっているようです。
なのでMFモードでもAEL/AFL機能を割り当てたFn1ボタンでAFを動作させられるんですね。
CanonだとレンズでMFにしたらもちろんAFは働きませんから。

人に渡す時はS-AFとかにすればOKです。
自分が使う時も、地面すれすれの超ローアングルだと親指AFが使いにくい場合もあるので、簡単に切り替えられるのは便利です。

まとめ

10年前なら、発売から4年経ったデジカメなんてほとんど魅力が消えてしまいますが、OM-D E-M10はまだまだ現役で使えそうな感じです。
デジカメの性能も飽和してきつつあるんでしょう。
新機能は魅力的ですが、なくても困らない程度に。

今回E-M10を買って、中古のデジカメを安く手に入れると言うのはありだなと思いました。

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