人差し指タイプのトラックボールは挫折したけどM570tは大丈夫だった
2022/03/20
私は左利きで、PCを使う時も長年左手でマウスを使っていました。
ところが最近、右手でマウスを使うようになりました。
右手でマウスを使うようになって、ちょっと気になってきたのが親指で操作するタイプのトラックボール。
親指で操作するタイプのトラックボールは右手用の製品しか存在しないので、左手でマウスを使っていた時は眼中になかったわけですが、右手でマウスを使えるようになった今は選択肢として「あり」なわけです。
(買った時は右手用しか売ってないと思っていましたが、その後左手用の製品も存在することを知りました。)
それでまあ今回は、ロジクールのトラックボール「M570t」を購入したら、結構良かったよと言うお話です。
この記事の目次
M570tってどんなトラックボール?
トラックボールとは何かという説明は不要かと思いますが、一応説明すると本体上部に設置されたボールを指や手のひらで転がすことでマウスカーソルを動かす、ポインティングデバイスの一種です。
マウスカーソルの移動と左右クリックやホイールなど、出来ることはマウスと同じ。
でも使っている人はあまりいないちょっとマニアックな匂いのする品物です。
私が買ったM570tは、ロジクールが販売するトラックボールで、親指タイプのトラックボールと言えばこれ!と言うくらい有名な機種です。
ちなみにこれのメーカーの会社名は「株式会社ロジクール」ですが、「ロジテック(Logitech)」と言う名前もちょいちょい耳にします。
なんとなく同じものと言う認識はしていましたが、時々「ロジクール?ロジテック?どっちが正しいの?」と不安になる時があったのでちょいと調べていました。
ロジテックの本社はスイスにあるらしいですが、全世界的に「ロジテック」の名称で展開しているようです。
ところが日本ではこのロジテックとは無関係の「ロジテック株式会社」がすでに存在していたため、混同されないために「ロジクール」と言う名称にしたとのこと。
長年もやもやしていたものがちょっとスッキリしました。
完全に余談でした。
トラックボールのボールを操作するタイプは、
- 人差し指や中指で操作するタイプ
- 手のひらで操作するタイプ
- 親指で操作するタイプ
の主に3種類ありますが、M570tは親指タイプです。
つまり親指でボールをくりくり回してポインターを操作するというわけです。
ポインター操作のボールの他に、左クリック、右クリック、ホイールがあり、これは普通のマウスと同じ。
その他にファンクションキーが2個付いていて、標準でブラウザの「進む」「戻る」が割り当てられています。
つまり、M570tは一般的な5ボタンマウスと同等の操作が可能と言うわけです。
M570tはケーブルのない無線方式
M570tは有線ではなくワイヤレスな方式です。
Bluetoothとかではなく、専用のレシーバーをPCのUSBコネクタに挿すことになりますが、レシーバーを一つPCに挿しておけば、ロジクールの他の無線キーボードなどを同時に使用可能。
こんなことされたら、もし無線のキーボードを何か買おうかなと思った時、まずロジクールの製品をチェックしてしまうじゃないですか。
なかなかうまいやり方ですね。
無線と言えば、私が使ったことのあるBluetoothのマウスは、数分ぶりに操作しようとするとマウスカーソルが動き出すまでに1,2秒かかります。
節電のためにスリープ状態になってたりするんでしょうか。詳しくは分かりませんけど。
これが地味にストレスになってしまってたんですが、M570tの無線方式はそんな遅延が全然ありません!
すぐに反応してくれて快適です!
無線となると当然本体に電池が必要になります。
マウスなんかでも電池の交換が面倒で、有線式のを使うという人もいるかと思います。
しかしM570tはそんな心配は無用!M570tは電池の持ちがやたら良いと評判だからです。
単三電池1本で1年半ほど保つとのこと。
1ヶ月に1回交換とかだとかなり億劫ですが、1年以上も電池交換不要だったら全然許せるレベルですね。
また、BluetoothのマウスはPCとペアリングだとかのちょっと面倒な設定が必要ですが、M570tは基本的にレシーバーを挿すだけで使えます。
これは複数のPC、例えば自宅と会社両方で使いたい時とかに威力を発揮します。
Bluetoothだと、違うPCで使う時はペアリングし直さないといけませんが、こちらはレシーバーを差し替えるだけで使えますので。
私にはトラックボール挫折経験があります
https://www.sanwa.co.jp/より引用
M570tを使う前にサンワサプライの人差し指、中指タイプのトラックボール「MA-TB38」を使っていました。
でも、そのトラックボールにはどうしても慣れることができず、結局今は使っていません。
最大の問題は、真ん中ボタン(ホイール)を押しながらカーソルを動かす、つまり中ボタンドラッグが非常にやりにくかったからです。
このトラボはボールの手前にホイールがあり、ホイールを人差し指で押しながら、ボールを回すという若干無理のある状態になります。
中ボタンドラックは人によってはほとんど使わないかもしれませんが、私の場合は仕事で3DCADを使っていて、その操作で中ボタンドラックを多用します。
なのでこの弱点はちょっと致命的です。
結局はトラックボールとペンタブレットを組み合わせて使うことでなんとかしのいでいましたか、それでもやっぱり時々マウスを使いたくなるため、完全なマウスからの脱却はできませんでした。
デスクにキーボード、マウス、トラックボール、ペンタブレットを並べていましたが、ちょっと場所を取るし、なんだかなあと思う日々。その人差し指タイプの結局トラックボールはお蔵入りとなりました。
中ボタンドラッグたけじゃなく、左ドラッグ、右ドラッグももちろんやりにくいです。
あと、ボールの動きがスムーズじゃないという問題もありました。
大きいボールを回すのに若干の抵抗を感じるため、指が疲れてしまいます。
こまめに掃除したり、若干の脂を付けたりすると一時的に動きが良くなりますが、結構面倒ですしその状態もずっと保つ事が出来ません。
M570tはだいじょうぶだった!
そんな経緯もあり、M570tを買う時も正直大丈夫かな?と言う思いはありました。
サンワサプライのトラックボールの二の舞いになったら嫌だ。
でもM570tは前々から気になっていたので思い切って買ってみました!
そしたら一週間もしないうちに慣れて、普通のマウスと比べても違和感な操作出来るように。
問題の中ボタンドラックもやりやすいです。
と言うのも、
ボール → 親指
左クリック → 人差し指
真ん中ボタン(ホイール) → 中指
右クリック → 薬指、又は中指
と、それぞれを操作するのが別々の指となるため各ボタンでのドラックの操作が非常にやりやすいです。
親指タイプは、トラックボールの理想の形じゃないだろうか。
親指タイプは親指にだけ負担がかかってしまうんじゃないかとの心配もあり、はじめに人差し指タイプを買ったんですが、親指タイプを実際つかってみるとそんなでもありませんでした。
サンワサプライのトラックボールで「ボールの動きがスムーズじゃない」と言う問題もM570tには無縁でした。
非常にスムーズにするするボールが回ってくれます。
トラックボール愛好者には、このボールを回す感触が病みつきになってマウスに戻れない人もいると聞きますが、その感覚が分かったような気がします。
トラックボールは使う人によっては「すごい使いやすい!もうマウスには戻れない!」と言う人と、「結局慣れなくてマウスに出戻りした」と真っ二つに分かれてしまいます。
トラックボールを使ってみたいけど、慣れることが出来るかどうかは使ってみないと分からないものです。
それに、「ボールの動きがスムーズじゃない」というのも、スペックだけ比較しても分かりません。
実際に使ってみて初めて自分似合うかどうかが分かるのも、トラックボール選びの難しいところです。
トラックボールのメリット
トラックボールを使うメリットはあちこちで散々議論され尽くしているかと思いますが、一応並べてみます。
- 指先での操作になるので、腕が疲れない
- マウスを動かすためのデスク上のスペースが不要
- マウスパッドももちろん不要
- 膝の上でも操作できる
- マウスを動かすスペースが足りなくなって、マウスを一回持ち上げると言う動作が不要
- 人と違うものを使うのが嬉しい
最後のはただの自己満足ですが。
トラックボールのデメリット、掃除しなきゃいけない
マウスと比較してトラックボールの最大のデメリットは、ちょくちょく本体を掃除しなければならないことです。
と言っても、1分もかからないんですが、使い方によっては1日1回位掃除する必要があります。
もっと具体的に言うと、ボールを取り外すと見える「支持球」が3つあり、ここに埃が溜まるんです。
ボールは手で直接触るので、手からボールに汚れが付き、その汚れが支持球にこそぎ落とされてその周辺に溜まっていくというわけです。
1日ずっと使っていると、「なんかボールのの動きが重くなってきた?」と感じます。
ボールを外してみると、結構汚れが溜まっています。
うーん。私の手が汚い?
いやいや、トイレに行ったらちゃんと洗ってます。
でもお菓子とか食べながら使いにくいですね。
手についたお菓子のカスがダイレクトに本体の中に入っていくかと思うと、精神衛生上よくありません。
前に使っていたサンワサプライのトラックボールは、本体を逆さまにするとボールが落ちてきますが、M570tは逆さまにしても落ちてきません。
本体裏にある穴に指を突っ込んで強めに押すとボールが取り外せます。
ボールを取り外したら、支持球の周りを指で撫でるようにすればたまったホコリは簡単に取り除くことが出来ます。
ホコリを取り除いたら、さっきまで少し重かったボールの動きが見違えるようになり、シャーって感じになります。
ファンクションボタンのカスタマイズでより便利に
M570tには、標準で「進む」「戻る」の機能が割り当てられているファンクションボタンが2個あります。
私は今まで、5ボタンのマウスとかを使っていた時、こういった余分なボタンは使っていませんでした。
そもそも使っていたマウスのボタンが押しにくかったのもありますが、押すとマウスが動くときがある、つまりマウスカーソルが動くのがちょっと嫌だったと言う理由もあります。
これ書いてて、「サイドボタンを押した時にカーソルがちょっと動くのが嫌」って、どんだけ神経質なんだと自分でも思ってしまいました。
別にカーソルが動いたからと言って特に問題はないはずですが、なんか嫌なものは嫌だ。
ところが、M570tはボールに触れなければカーソルは動きません。
M570t本体をテーブルに置くとそんなに簡単には動いたりしないため、すごく安定してファンクションボタンを押すことが出来ます。
私は各ファンクションボタンを「Esc」と「Enter」に割り当ていて、ブラウザだけは「戻る」と「Enter」に割り当てています。
そう。専用の設定ソフト「SetPoint」をインストールすれば、ボタンの機能の変更はもちろん、ソフトによって機能を変えることが出来るんです。
キーの入力も「Ctrl + S」とか「Shift + Ctrl + A」とかのショートカットキーを登録することが出来ます。
これによりカスタマイズの幅が広がるので、自分なりに使い勝手を追求することが出来ます。
私が考える最強の布陣
キーボードのカーソルキーの手前辺りにトラックボールを置き、その左側、キーボードの手前にペンタブレット。
キーボードの右側にトラックボールを置いてしまうと、トラックボール → キーボードへの右手の移動距離が長く、億劫になってしまいます。
でも手前に置くことで移動距離が短く、ちょっと楽になります。
特に、トラックボールを操作している途中でカーソルキーやPageUp、PageDown、Home、End、BackSpaceなど、この辺のキーを操作したくなった時にすぐ押せるので便利。
その時はM570tの上に手首を乗っけるような形で使っていますが、形状的に間違ってクリックしてしまうこともありません。
通常の文字入力の問は、キーボードのホームポジションに両手を置いている限りはトラックボールが邪魔になることもないです。
この記事に左手にペンタブ、右手にマウスで使いやすい!と書きましたが、同様に左手にペンタブ、右手にトラックボールでも使いやすいです。
ペンタブレットを使っていてもマウスホイールを操作したいときとかが結構あって、そういう時に威力を発揮します。
以前はもっと大きいペンタブ、キーボードの右側にトラボ、左側にマウスを置くという構成で仕事をしていましたが、あれだとやたらとデスク上のスペースを専有していまいした。
でも今の構成では割とこじんまりとまとまっていて、気に入っております。
左手用のトラックボールも気になってきた
この記事でも書いたように、左手でマウスやトラックボールを使うことは結構メリットがあると思います。
なので、親指タイプのトラボが使いやすいことが分かった今、左手用のトラボが気になってきました。
左手用のトラックボールはほとんど販売されてないんですが、エレコムから出ています。
おそらく、このM-XT4DRBKが唯一の左手用の親指タイプのトラックボールです。
エレコム ワイヤレスマウス トラックボール 左手用 6ボタン ブラック M-XT4DRBK
でも、これだと左手ペンタブ、右手にトラックボールと言う使い方ができなくなる。
右利きの人は逆に左手トラックボールもありなんじゃないでしょうか。
選択肢が増えると迷いが多くなって困ってしまいますね。
[2018.03.25追記]
左手用トラックボールM-XT4DRも結局買いました。
と言うか、もはやM-XT4DRしか使っていません。
M570tは完全にM-XT4DRに取って代わられた形です。
M570tが大丈夫だったと言うより、親指タイプのトラックボールなら大丈夫だったということですね。
[追記ここまで]
まとめ
私には、もはやマウスは不要です。
マウスを使ってたらなんか肩から腕にかけて疲れるという人はぜひ使ってみてください。