嫁が片側顔面けいれんになった件
2017/04/12
数年前から左目のまぶたやその周囲がピクピクしている
私の嫁(現在37歳)の話ですが、左目のまぶたと、その周囲がピクピクするという症状が数年前から出ています。
人が怒りに震えている時、顔の筋肉がピクピクすることありますよね。
あんな感じ。
夫である私はいつも一緒にいるので、そんなに気にならないんですが、知らない人はびっくりすることもあります。
「え?なに?怒ってんの?」
みたいな感じで。
だんだんピクピクの範囲が広がってきて、頬や口の辺りまでピクピクするようになりました。
本人はかなり不愉快な思いをしているようです。
そりゃ、自分の意志と関係なく、終始ピクピクしていたら鬱陶しいでしょうね。
写真を取る時も、ぴくぴくのせいで左目が閉じ気味になるときがあり、本人は結構気にしていました。
ピクピクの周期は、早い時は、1分間に100回以上だと思います。
ストレスが原因?
疲れていたりストレスを感じた時によりピクピクがひどくなるようです。
嫁は結構、気難しい性格で、細かいところが気になる人。
適当な性格の私とは、感じるストレスが何倍も違うのかもしれません。
仕事でもプライベートでも、普段の生活で特にストレスを感じることがない私は、ひょっとしたら幸せな人間なのかもしれません。
良かった。適当な性格で。
と言うか、私の適当な性格にも嫁はストレスを感じていた模様なので、全然良くないです。
片側顔面痙攣は何科に行けばいい?
目の周りのことだからと、眼科に行ったこともありますが、その時は何やら薬を貰ってきていました。
でも、それを飲んでも効果なし。
眼科は役に立ちません。
目そのものじゃなくて、まぶたのことなので、眼科は専門じゃないのかもしれません。
ネットで調べると、どうも片側顔面痙攣と言う病気と症状が近いことが分かりました。
片側顔面痙攣の症状は主に、意志と関係なく片側の顔の筋肉がピクピク痙攣するというもの。
嫁と一緒だ。
ただ、40代以上の中高年の女性に多いらしいですが、嫁は確か30代前半でピクピクが始まっていました。
片側顔面痙攣がひどくなると目を開けるのもままならなくなるらしい。
命にかかわるような病気ではないですが、それは困ります。
調べて分かったことは、片側顔面痙攣は脳神経外科に行くのが正解のようです。
脳神経外科のある病院へ行った
眼科に行ったりして様子を見たりしていましたが、一向に良くなりません。
眼科では「ストレスでは?」みたいな対応だったようです。
脳神経外科に行けばいいらしいとは分かったのですが、ピクピクするだけで死ぬような病気じゃないので、眼科に行ってから脳神経外科に行くまでは結構な期間が開いていました。
でも、何故か嫁が急に思い立ったようで、ある日突然、脳神経外科のある市内の病院へ行ったようです。
「ピクピクの件で病院に行ってきた」と後から聞いて、何も聞いてなかったのでちょっとびっくりしました。
その日はCTを撮って、後日MRIを撮ることに。
MRIの結果、首筋の後ろ辺りにある神経に、曲がった血管が接触しているのが原因、ということが分かりました。
病名は「片側顔面痙攣」と診断されました。
ほら、やっぱりそれだった。
片側顔面痙攣の治療方法は?自然治癒はしない?
治療方法としては、
根本的に解決する「手術」
又は、
症状を抑える「ボトックス注射」
のいずれか。
薬を飲むというのもあるみたいですが、ほとんど効果はないそうです。
今回は、血管が神経に触れているという決定的な原因があります。
なので、自然治癒する可能性はないでしょう。
もし、このような決定的な原因がなくて、ストレスや疲れによって一時的にピクピクしているだけなら、自然に治る可能性もなくはないですが。
何年もずっと続いているのなら、やっぱり、このような原因があるのではないかと思います。
最初に行ったこの病院では、手術も注射も出来ないとのことで、市内の大きめの病院を紹介されました。
そこの脳神経外科では手術や注射も可能とのことです。
市内の大きめの病院へ
紹介された市内の大きめの病院へ行った嫁はですが、その病院の院長が脳神経外科の専門家。
なんと、院長直々の診察を受けることに。
前の病院で撮影したMRIのデータなんかも渡して、院長の見解としては、完治するには手術するしか無いが、まだ若いので手術はもうちょっと先にして、しばらくは病気と付き合っても良いのでは?みたいな感じだったと思います。
手術は、切開して神経に触れた血管の位置をずらすという内容で、それほど難易度もリスクも高いわけではないようです。
でも、手術はやはりリスクゼロと言う訳にはいかないため、そのように判断したのでしょう。
では、注射で症状を抑える方法は?
院長が言うには、ここでは出来ないので、注射を考えているなら大阪にある病院を紹介するとのこと。
あれ?前の病院ではここで手術も注射も出来ると聞いたのに、話が違うなあ。
そして、紹介状を書いたり、今後手術するかどうかも含めて考えておいてくださいと言うことで、2週間後にまた来ることになりました。
2週間後、再度病院へ。
2週間経って、嫁がまた病院に行くと、前の話とは打って変わって、この病院でもボトックス注射が出来るとのこと。
なにそれ。
もっと早く言ってよ。
院長はあの後、この病院でできる医師がいるかどうか調べてくれたみたいです。
いっぱい科があって、いっぱい医師が入るような大きい病院なので、院長も全てを把握しているわけではないんでしょう。
どっちにしても大阪の病院に行くのは正直ちょっと遠くて面倒だなと思っていたので、こちらにしても好都合です。
その日嫁は、注射ができる医師の診察を受け、注射の予約もして帰ってきました。
その医師は女性だったそうですが、症状を伝え診察してもらった時、
「そうでしたか~、今までつらい思いをしてきましたね。ボトックス注射しましょう!やるなら早いほうがいいですから!」
みたいなノリで、慎重派の院長とはだいぶ考えが違うようです。
注射と手術じゃリスクの大きさがぜんぜん違うってのもあるとは思いますが。
ボトックス注射のその後
そして、予約をした日に予定通り注射をしてもらいました。
ボトックス注射と言うのは、普通の注射みたいに1本だけチクっとやって終わりじゃなく、症状の出ている複数箇所に何本も打ちます。
ボトックス注射は、筋肉の動きを弱める効果があるみたいで、結果的に眼の周囲のピクピクが止まるという原理です。
ボトックスとは毒素の一種で、美容整形にも使われているとかなんとか。
毒素と聞くと、それ大丈夫なの?と思ってしまいますが、例えるならば、溺れてパニックになった人を救助するとき、暴れられたら危ないので殴って気絶させる、みたいな感じでしょうか。
毒をもって毒を制す、的な。
ぜんぜん違うかもしれませんが。
で、注射の効果ですが、効いてくるのに2週間位はかかるとのこと。
ネットで調べたら、効果は3,4ヶ月持続すると書いてるとこが多かったんですが、今回の病院では、次回は半年後とのこと。
もちろんその間に何回か通院して様子を見てもらいます。
はじめの1週間位は相変わらずピクピクしていて、いまいち効果が分からなかったんですが、徐々に効いてきて、とうとうピクピクが止まりました!
ピクピクで常に不愉快な思いをしてきた嫁ですが、長年苦しんでいたピクピクが止まって喜んでました。
「すごい快適」
とのことです。
ボトックス注射をしたことによる弊害
ピクピクが止まったと言う事実は、すごく良いことですが、一つ困ったことが起きました。
注射をした、顔の左半分があんまり動かなくなってしまいました。
ボトックス注射は、筋肉の動きを弱めると言う働きがあるので、注射をした箇所の筋肉が上手く動かせなくなったようです。
具体的に言うと、左目が閉じにくくなったということと、笑った時に左の口角があまり上がらなくなったと言うこと。
笑ったら右の口角だけ上がるので、顔が左右で歪んだようになります。
注射をする前は左目が閉じ気味になるので写真に写るのを嫌がってましたが、今度は顔が左右で違ってきたので写真に写るのを嫌がるようになってしまいました。
ピクピクは止まったけど、これにはちょっと困りました。
「もう笑わないようにする」
とか言っていました。
いや、ずっと無表情でいられるのも恐い。
左目も、本人は閉じているつもりなのに薄っすら開いていたりします。
寝るときはなぜかちゃんと閉じてましたけど。
本人もあまり感覚がないらしくちゃんと閉じてる時でも、
「ねえ、これ閉じてる?ちゃんと閉じてる?」
と確認されることも何度か。
注射の効果は、注射後徐々に効いてきて、その後徐々に弱まっていくので、この症状も時間が経てば収まっていくはずです。
次回に注射をするときは、これを踏まえて薬の量を調整したり、打つ場所を調整したりして貰うことになりました。
まあ、1回目から何もかもうまくいく訳ないですよね。
注射から2,3ヶ月経つ頃には、この症状も徐々に治まってきて今に至ります。
そろそろ、2回目の注射の時期です。
来週、病院に行って診察を受け、どうするか決めるわけですが、2回目はちょっと時間を置いて注射をしようかと考えているところです。
というのも、4月に子供の幼稚園の入園式があり、その時によろしくない症状が出たらよろしくないので。
その辺も含めて、医師と相談してみるつもりですが。
まとめ
まだ2回目の注射はしていませんが、やって良かったかどうかというと、やはり良かったと思います。
何もせずに放置していても、状況は変わりませんからね。
どんなことでも、新しい道を切り開くには、新しいことに挑戦する以外の方法はありません。
と言っても、挑戦したのは嫁で、私は何もしていませんけど。