テレビが映らない!アンテナのブースターとは?故障時の交換費用はいくらかかる?
昨日まで映っていたテレビが、突然映らなくなった!と言う時、アンテナのブースターが故障している可能性があります。
でもブースターって一体なんなのか実のところよく分からない人も多いんじゃないでしょうか。
先日業者に依頼してブースターを交換してもらい、自分でもいろいろ調べて少しだけ知識がついたので、ブースターはなんのためにあるのか、交換にいくらかかるのかを解説したいと思います。
この記事の目次
アンテナのブースターとは?故障時の交換費用はいくらかかる?
ブースターとは、テレビのアンテナが電波を受信した信号を増幅する装置です。
アンテナから出た同軸ケーブルはテレビに繋がっていますが、ケーブルが長かったり、複数のテレビを見るために分配したりすると徐々に信号が弱くなってしまいます。
あまりにも信号が弱いとテレビが映らなくなってしまうので、それを増幅(ブースト)するための機械がブースターです。
電波塔に近い「強電界」の地域だと、ブースターがなくてもテレビが映ることもありますが、たいていの家にはブースターが設置されているようです。
ブースターはアマゾンとかでも売られていて、一般家庭用(戸建)のUHF(地デジ用)ブースターが4,000円~の値段で売られています。
業者に交換を依頼するとブースター+工賃で15,000円~35,000円と言ったところです。
ブースターの役割 – 信号の品質が良くなるわけではない
アンテナが受信したテレビ放送の信号をテレビに入れた時、弱すぎても強すぎても映像が映りません。
弱い場合ブースターで増幅し、強すぎる場合はアッテネーター(減衰器)と言う機器を配線の間に入れることで調整します。
ブースターの中には、アッテネーターの機能を内蔵する機種もあります。
でもテレビの電波はただ強くすれば良いというわけではなく、信号の品質も重要です。
アンテナからテレビに繋がるケーブルを信号が通過する間に雑音(ノイズ)が入り込み、要するにきれいな信号じゃなくなってきます。
ブースターには信号品質を改善する機能はありません。
まずはアンテナの向きをしっかりと調整して、雑音が少なく強い電波を受信することが大切になってきます。
雑音が多くて弱い電波を、ブースターで無理やり増幅しても、必要な信号とともに雑音も一緒に増幅してしまうことになり、テレビは映りません。
設定画面などから、電波の信号強度を数値で確認出来るテレビが多いと思いますが、この信号強度は単に信号の強さだけを表しているわけではなく、信号の品質も考慮して表示されているようです。
信号強度の数値が低いからと言ってブースターを設置しても、信号品質が悪い場合は改善しない可能性があります。
ブースターには信号品質を改善する機能はありません。
ブースターの種類
ブースターにも種類があり、間違ったものを買っちゃうと使えません。
確認するべき一番重要なポイントは「帯域」。
帯域というのは要するに、UHF(地デジ)用なのかBS/CS用なのか、両方対応してるのか、です。
他にも入力レベル、利得、定格出力レベルなど確認するポイントはありますが、屋外型か卓上(屋内)型かの違いもあります。
屋外型はアンテナの近くに設置でき、ブースターとしての性能が良くなります。
卓上型は、テレビの近くなどに手軽に設置することが出来ますが、あくまで補助的なものと考えたほうが良さそうです。
卓上型をどういう時に使うかと言うと、分配器を使ってアンテナ線を2つに分けたらテレビが映らなくなった!とかブロックノイズが出た!と言う場合は効果があります。
注意点としてマンションなどの集合住宅ではなく、戸建住宅の場合はもともと設置してある屋外型ブースターと併用することでノイズが発生するので、卓上型を使わない方がいいと言う情報もあります。
もともと設置してある屋外型ブースターで各部屋がまかなえるはずです。
また、今まで映っていたのに突然映らなくなった、という場合はブースターを追加しても改善しない場合が多く、映らなくなった原因は他にあります。
どこにある?ブースターの設置場所
自分の家のブースターがどこに設置されているか知らない、という人も多いんじゃないでしょうか?
私もこの前まで知りませんでした。
と言うか、ブースターという存在自体あまり認識していませんでした。
戸建住宅の場合、卓上型じゃないちゃんとしたブースターは屋根の上のアンテナの支柱(マスト)についていたり、屋根裏にあったりします。
というのも、アンテナから離れるほど信号に雑音(ノイズ)が入ってしまうため、なるべくアンテナに近い位置に設置するのが有利なので、アンテナマストに設置します。
アンテナマストは当然屋外なので、雨や雪でも大丈夫な「屋外型のブースター」を使用するというわけです。
また、屋外型のブースターはアンテナ近くに設置する「本体」の他に「電源部」が必要になります。
電源部から本体に電力を供給するわけですが、アンテナ線に載せて(重畳させて)電力を送ります。
電源部は屋根裏や浴室の天井裏なんかに設置されることが多いみたいです。
我が家のブースターを交換してもらった時、作業員が「浴室を見せて欲しい」と言うので案内したら、おもむろにユニットバスの天井を開いてブースターの電源部をチェックしていました。
「え?そこ開くの?そんなとこにブースター入ってるの?」とかなり衝撃を受けたのを覚えています。
マンションなどの場合は家庭用ではなく、集合住宅用の共同受信用ブースターが設置されていますが、これは共有の設備なので住民は特に気にする必要はないですね。
ブースターを自分で交換する場合の値段
ブースターも電気機器なので、いつかは寿命が来ます。
ブースターが故障した場合、可能であれば一番安上がりなのが自分で交換する方法。
業者に交換を依頼するとかなり高く感じますが、ブースター自体の価格は思ったほど高くないです。
UHF(地デジ)のみで衛星放送には非対応のこの機種は4,000円程度。
地デジと衛星放送を両方視聴する場合は、UHFとCS/BS両方対応のブースターが必要になります。
例えばこれは7,000円程度で買うことが出来ます。
何でも自分でやってみたい!というDIY精神あふれる人は、挑戦してみても良いかもしれません。
ブースター交換を修理業者に依頼した場合の費用
ブースターを自分で交換できれば1万円もかからずに済みますが、本体が屋根の上のアンテナに取り付けられている場合、一気に難易度がアップします。
屋根に上るための本格的なはしごも必要ですし、落ちて大怪我する危険もあります。
これはちょっと無理そうだなと思ったら、プロに依頼するのが一番です。
アンテナ修理業者にブースター交換を依頼する場合の費用は、ブースター + 工賃で15,000~35,000円程度になります。
私の場合、屋根の上のケーブル同士を接続している箇所に雨水が侵入してショートしていたので修理してもらい、それに伴ってブースターも故障しているとのことだったので交換してもらいました。
総額は税込みで37,800円。
内訳は次の通り(税抜き)。
- ケーブル接続部の修理 10,000円
- ブースター交換 20,000円
- 出張料 5,000円
個人的にこの出費はかなりのダメージです。
しかもブースター自体は数千円で買えるのを考えると高く感じますが、屋根から落ちるリスクや、そもそも屋根に上る手段がない場合は業者に依頼するのが一番確実です。
ブースターの故障と思っていたら、今回みたいにケーブルの接続箇所が腐食してテレビが映らなくなっていた、というパターンではプロに任せたほうが確実に不具合箇所を見つけ出して修理してもらえます。
私は「みずほアンテナ」という業者に頼みましたが、「アンテナ110番」も全国展開していて有名な業者です。
まとめ
- ブースターとは、テレビのアンテナが電波を受信した信号を増幅する装置
- 一般家庭用(戸建)のUHF(地デジ用)ブースターは4,000円~
- 業者に交換を依頼するとブースター+工賃で15,000円~35,000円程度
屋根のアンテナに本体が取り付けられている場合の交換は、危険なので無理せずプロに任せたほうが安心です。