カワハラの、雑多な記録。

軽い自閉症の長男が5歳になった

      2019/06/11

軽い自閉症の長男が4歳の時に当時の様子を記事に書きましたが、あれからだいたい1年が過ぎました。
その長男は現在5歳、幼稚園の年長です。
長男の誕生日は12月なので、5歳になってから半年ほど経つことになります。
私自身の記録の意味も含めて、ここ1年の変化や現在の様子をここに書き記しておきたいと思います。

幼稚園の年長になった

長男は公立の2年制の幼稚園に通っています。
つまり年長になって下級生が出来たというわけです。
下級生が出てきて、自分が上級生だという自覚を持てれば色んな面で成長が期待出来ますが…

今年入園した年少のクラスは、人数がなぜかたった8人しかいません。
長男が通っている年長は23人ほど。
いきなり1/3の人数になるってどういうことだ?とびっくりしました。

こんなに少なかったら年長としての自覚が湧きにくいかもしれません。

幼稚園への行き、帰りは親が交代で付きそうので、幼稚園での様子の一端が分かるものですが、長男の登園グループには残念ながら年少が入ってきませんでした。
長男が年少のときの年長さんは、長男が歩くのを嫌がったりしたら手を繋いで引っ張ってくれるなどのお兄ちゃん、お姉ちゃんっぷりを発揮していました。
長男が年長になった今、年少がいないのでそんな機会すらないです。

やっぱりよく泣く

幼稚園の年長にもなると、多くの子供は人前でそうそう泣いたりはしないと思いますが、長男は泣いてしまうこともあります。
幼稚園の帰りに嫁、つまり長男の母親が迎えに行くと言っていたけど、いけなくなり、違う園児の母親が迎えに行ったことがありました。

母親が来てくれるものとばかり思っていた長男は「話が違う!」と思ったのか大泣き。
同じグループの同級生に「そんなんで泣くなよ」とたしなめられる始末。

人前で泣くのが恥ずかしいと言う感覚はあるとは思いますが、悲しさがはるか上回って泣いてしまうのでしょう。

モノへの執着が強い?コップが割れたら大泣き

とある夜、風呂上がりに喉が渇いた長男は「喉が渇いた」と言いながら、食洗機の中にあった自分のコップを取り出そうとしました。
ところが手が滑ったのか床に落ちて、コップは粉々に。
少しの間びっくりして動きが止まっていましたが、コップが割れたという状況を把握すると大泣きです。

静かにシクシク泣くのではなく、でかい声で泣くんです。

自閉症の症状かもしれませんが、長男はモノへの執着が強いように感じます。
今回も、自分のコップ、つまり自分の大事な物が壊れたので泣いてしまったのかと思います。

子供って、ゴミみたいなものでもオモチャにして遊ぶじゃないですか。
ラップの芯とか、何かの空き箱とか。
そう言うのでひとしきり遊んだあと、ボロボロになっているので「これ捨てるよ?」と聞くと必ず「ダメ!」って言います。

でも、こっそり捨てたらその後は何も言わないのであんまり覚えてないのかもしれません。

コップの件は、次の日に長男が幼稚園に行っている間に、嫁が同じ猫柄のコップを買いに行きましたが売っておらず、クマ柄のコップを買いました。
幼稚園の帰りに「同じのがなかったからクマの絵のコップでいい?」と聞くと、また大泣きしたそうです。

一緒に帰っていた同級生からまた「年長さんやのになんで泣いてるの?」とか言われる。
同級生からこれを言われるのは、ちょっときつい。

夜尿が治らない

自閉症とは関係ないかもしれませんが、夜尿(おもらし)が治りません。
ちょっと前までは毎日の様にちびっていました。
週5くらい。

最近は暖かくなってきたからか、週1くらいのペースに激減しましたが。

一方、3歳の次男は鉄の膀胱を持つ男で、朝起きて漏らしてたことは人生で1回あるかないかです。(おむつが外れてからの話です)
しかも、起きてる時もトイレに行く回数が極端に少ない。
1日に3回くらいしか行かないんじゃないでしょうか。
見ているこっちが大丈夫なのか心配になるレベルです。

次男とは対象的に、寝る前にトイレに行っても長男は漏らしてしまうことがあるので、ちょっと可哀想です。

やたらでしゃばる

幼稚園の参観日とかで見ていると、先生が「○○分かる人いますかー?」みたいに何か質問を投げかけてきた時、長男は答えが分かると大声で答えます。
「間違えてたらどうしよう?」とか考えて答えることに躊躇する、なんてことは一切ありません。

答えなくてもいい場面でも、なんか思いついたらしゃべってたりして、若干の空気の読めなさがあります。

この前あった幼稚園の相撲大会では、負けたら行司役をやることになってるんですが、負けた子が泣き出して行司役をできそうにない状態だったそうです。
そこで先生が「どうしようか?」とみんなに意見を募ったところ、誰も代替案を提示しない中、長男が「代わりに誰かやったらいいやん」と言って、自分が行司役をやりました。

なんというか、でしゃばりですね。

こういう積極性は素晴らしいですが。

ひらがなが読めるようになった

長男は軽い自閉症とは言え、しっかりと成長している部分もあります。
ひらがながほぼ読めるようになりました。
なかなかひらがなを5歳になるまで、なかなかひらがなを覚えられなかったのでちょっと心配でしたが、出来るようになるときは一気に出来るようになるみたいです。
1,2ヶ月くらいの間で急激に読めるようになった気がします。

一文字ずつ読む感じなので、文章はすらすらは読めませんが、それもちょっとずつ早く読めるようになっていってます。

カタカナもある程度読めるようになってきました。
カタカナはそんなに一生懸命教えてないんですが、自分で勝手に覚えたのか、いつの間にか読んでます。

数字も読めます。
ちょっと前までは10までしか数えられませんでしたが、2桁の数字もちょっと理解してきました。

知能的な遅れはそれ程ないと思う

ひらがなもちゃんと読めるようになりましたし、長男に知能的な遅れはないと思います。
長男の症状は自閉症スペクトラムの中でも、以前は「アスペルガー」と呼ばれていたものに近いです。
自閉症スペクトラムにもいろいろありますが、アスペルガーは知能の発達の遅れはないというのが特徴です。

でも、時計はまだ読めません。
この前、子供用の安い腕時計を買ってあげて喜んでましたが、これからしっかり勉強しないといけません。

発音がまだちょっと弱く、言語の療育を再開した。

自閉症スペクトラムは言葉の遅れが出ることが多く、長男もなかなか言葉を発しませんでした。
喋るようになっても、ちょっと発音が怪しい。
しかも耳の病気により、聞こえが悪い時期もあったので、聞くことに対して不利な状態でした。
うまく聞こえないと、自分が喋る時も正しい発音をすることが出来ません。

耳が悪かったので言葉も結構間違って覚えていることも多く、幼稚園の「おかもと」先生のことを「ほかもと」先生と思っていたという衝撃的な出来事もありました。

え?ずっと「ほかもと」先生だと思ってたの?

ひらがなが読めるようになったので、文字を書いて遊んでいる時に発覚しました。

手術により聴力は回復しましたので、正しい発音が出来るように言語の療育を再開しました。
幼稚園に入る前に通っていた発達支援の施設でも言語療育はありましたので、1年ぶりくらいに再開したことになります。

特に「さ行」の発音が難しいようで、「は行」の発音になってしまっています。
「ら」の音も「だ」みたいになっています。
「か」や「が」等の軟口蓋奥舌で発音する音もちょっと弱い。

とは言え、「さ行」のように舌先と上前歯の付け根あたりに空気を流して出す音は難しい部類らしく、今出来なくてもそこまで心配するほどじゃないとのこと。

時間をかけてゆっくり治していければ、と言うスタンスで療育を続ける予定です。

すぐに疲れる

近所の公園に行ったときのこと。
同じ幼稚園のクラスメートが遊びに来ていて鬼ごっこを一緒にすることになったようです。
長男が鬼になったとき、他のみんなはもちろん走って逃げますが、長男は走るのも遅いので追いつけません。
ちょっとしたら「疲れた」とか言ってベンチに座ってしまいました。

これじゃあ遊びにならないですね。
「走らない遊びをしよう」とか言って、だるまさんがころんだをやっていたが、こちらはまあまあ遊べていました。

体力のなさを感じます。
でも、これは自閉症スペクトラムとは多分関係ないです。
次男もすぐに「疲れた」とか言って歩かなくなったりしますし。

自転車に乗れるようになった。

全然自転車の練習をやろうとせず、前は「5歳になったら練習する」と言っていました。
そして5歳になった時に「練習するぞ!」と誘いましたが、「うーん。10歳になったら練習する」と答えました。

10歳って…
やる気がないにも程がある。

長男は基本的に、「出来ないことが悔しくて、出来るように頑張る」と言うことがありません。
出来ないことは基本的に逃げの姿勢を取ります。

それでも無理やり公園に連れて行って自転車の練習を続けた所、なんとか乗れるように。
土日に公園に行って練習しましたが、乗れるようになるまで1ヶ月位かかったんじゃないでしょうか。

練習するときは、1回もこけさせないように練習に付き合いました。
後ろから大人が押したり支えたり出来るハンドルが付いた自転車でしたが、これ買って良かったです。
1回でもコケたら、長男の場合は嫌になって練習しなくなったかもしれません。

スイミングに通いだした

前に体操に通っていましたが、あんまり本人も熱心じゃないので辞めて、2016年9月から、スイミングスクールに通い始めました。
3歳の次男も一緒です。

プールサイドからプールへ飛び込む練習はかなりへっぴり腰で全然うまく出来てません。
そのうちちゃんと泳げるようになるんでしょうか。

本人はまあまあ楽しそうにやっているので、まあこれは良いと思います。

目の前に探しているものがあるのに気づかないことがある

長男が探しものをしてる時、目の前に目的のものがあるのに「ない!ない!」と言って必死に探していることがあります。

いやいや、目の前にあるじゃないか。

視野が狭くて目に入っていないのか、そこにはないという思い込みから除外しているのかは分かりません。

でも、父親である私も、わりと目の前にあるのに気づかないことがあったりするので、これは父親譲りなのかもしれません。

好き嫌いが多い

野菜はほとんど食べませんし、肉も食べるときと食べない時があります。
食べたことのないものは、かなり警戒してなかなか口に入れません。
典型的な食わず嫌いです。

好きなものはふりかけをかけたご飯とそば、オムライス、おにぎり、カレーなど。
炭水化物ばっかりですね。
卵も食べたり食べなかったり。

食べれるものが少ないので、嫁もなんの料理を作るか悩んでしまいます。

手足が汚れるのはやっぱりちょっと苦手

これはだいぶマシにはなってきていますが、他の子供と比べればやっぱり汚れるのを嫌います。
泥だらけになって遊ぶ、なんてことはまずないです。
地べたに直接座るということもほとんどしません。
屋外の椅子がないところで、他の子供を見てると結構地面に座ってますけど、長男はしゃがんでいます。
お尻は決して着けません。

幼稚園の園庭が芝生で、裸足になって遊ぶんですが、幼稚園入園当初はかなり嫌がっていましたが、今は一応大丈夫みたいです。

サヴァン症候群のような特殊能力は残念ながらない

自閉症でありながら特定の分野に突出した才能を発揮する人っているじゃないですか。
サヴァン症候群って言うんですかね。
一瞬だけ見た景色を写真のように描き起こしたり、円周率を何万桁も覚えていたり、一度聞いた音楽をピアノで演奏できたり。

そういうのは長男にはありません。

幼稚園で発達がちょっとゆっくりな子供たちが集まる「チューリップ」と言うグループがあるんですが、その中のとある子は電車がすごい好きで、電車の絵をよく書いていたそうです。
幼稚園に入る前から教えてもいない「特急」や「急行」等の漢字を電車の絵に書いていたとのこと。
自閉症スペクトラムなどの発達障害のある人は特定分野へのこだわりが強い場合がありますが、それが遺憾なく発揮されています。

長男はそこまで好きでこだわっていることはないのかもしれません。

ドラえもんとか虫とかが好き

長男はドラえもんとかアンパンマンが好きです。
来年は小学生になる子供にとってアンパンマンは幼稚すぎじゃないか?と思いますが、今でも好きです。
弟の次男もアンパンマンとかと一緒に見たりしてるので、まだまだ好きなのかもしれません。

と言っても最近はアンパンマンよりドラえもんの方が好きになってきて、ちょっとホッとしています。
ずっとアンパンマンがいちばん好きだったらどうしようとか思っていました。
まあ、別にそれで困ることはないでしょうけど。

同じ年代の子供が好きであろう「仮面ライダー」とか戦隊モノとかにはあまり興味を示しません。
争いは好まないタチなのかも。

あと虫も好きです。
家にいる小さいクモ、「ハエトリグモ」を見ると「かわいー」と言います。
これは私の影響によるところが大きいかと思いますが。

ダンゴムシも好きです。
これも「かわいー」と言って指でつまんだり、手のひらの上で転がしたりして愛でています。
この足が14本もある生物が可愛いと言うのは、独特の感性ですね。
子供はみんなこんなもんなのかな?

公園で弱って飛べないクマバチを、花のところまで連れて行ってあげるという優しさもあります。

まとめ

色々書いてたらまた長くなってしまいました。

何も知らない他人が長男を見ても自閉症スペクトラムとは気づかないのかもしれません。
「ちょっと変わった子」、「なにかあるとよく泣いてる子」みたいな感じで。

来年小学校に上がりますが、発達障害の児童に対しての支援を付けるか付けないかという決断を近いうちにしないといけません。
付けなくても大丈夫な気もする・・・ でも心配。
長男は自閉症スペクトラムと言ってもかなり軽度な方だと思いますが、悩みが尽きません。

今後どうなるかは分かりませんが、しっかりと見守っていきたいと思います。

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