ワコム製ペンタブレットの選び方
ワコム製のペンタブレットの現ラインアップは「Intuos」や「Intuos Pro」とかあって、初めての人にはどれを選んでいいのかよく分かりません。
私自身がこの度ワコムのペンタブレットを購入したときにいろいろ調べました。
せっかくなのでワコム製ペンタブレットのそれぞれの違いをごく簡単にまとめてみました。
この記事を読めば、ワコム製ペンタブレットのシリーズの違いが、なんとなく分かってきます。
ワコムのWebサイトがすごく見にくかった
ワコムのタブレットについて調べる時、まずは公式サイトから見ますよね。
私も公式サイトをまずは見てみました。
ワコムタブレットサイト(https://tablet.wacom.co.jp/)
ここ見てもらえたら分かるんですけど、すごい分かりにくい。
なんかカッコいいけど。
各ページにタグが設定されてて、左側のメニューで例えば「イラスト」をクリックすると、「イラスト」のタグが付いたページが絞り込み検索されるという仕組みみたいです。
ブログみたいな感じですかね。
通常のサイトのようにメニューから順にページを辿っていくと言う感じじゃないので、目的のページになかなかたどり着けない!
しかもサイト内に、自分の好きなキーワードで検索できる機能もないみたいなので、ますますたどり着けない!
さっき見た製品比較のページがどこか分からない
例えば、このページ。
このページを一回見て、もう一回見たくなったときにどうやってこのページに行けばいいのか分からない。
結局ワコムタブレットのサイト名で探すのを諦めて、googleで「intuos 比較」とか検索したら出てきた。
製品紹介のページも、旧製品のページも出てきて、どれが現行の機種なのか初めてだとよく分からなくなります。
他にもサイトがあった
ワコムタブレットのサイトは見にくくて困ってしまいましたが、ワコムのサイトはここだけじゃなかった。
それがこれ。
ワコムのサイト(http://www.wacom.com/)
ワコムタブレットサイトは
tablet.wacom.co.jp
に対し、ワコムサイトは
wacom.com
と違うドメインのサイトです。
ワコムサイトは普通にメニューがあって、製品情報から各機種の詳細のページまでスムーズにたどり着けます。
ワコムサイトじゃなくて、ワコムタブレットサイトに最初に行ってしまったのが私の間違いだったのかもしれません。
ワコムサイトに最初から言っとけば混乱せずに済んだかも。
そもそも、ワコムタブレットサイトが見にくいので分かりやすい比較記事を書こうと思ったわけですが、ワコムサイトは割りと分かりやすいです。
記事をほぼ書き終わってからワコムサイトに気付いてしまい、この記事を書く意義が揺らぎつつありますが、描いちゃったので気にせず続けます。
ワコム製ペンタブレットのシリーズは2つある
ワコムのペンタブレットには、ざっくり分けて
- Intuos
- Intuos Pro
の2つのシリーズがあります。
Intuosシリーズの特徴
入門向け機種で、下記の4種類のラインアップ
- Intuos Draw
- Intuos Art
- Intuos Comic
- Intuos Photo
Intuos Proシリーズと比べて安価です。
安価とは言え、筆圧の検出はもちろん可能で、ペンタブレットならではの表現が出来ます。
必要にして充分な機能を持っていると言えますね
なにか買うときに一番大事なのはやっぱり値段ですが、Intuosシリーズの価格帯は7,000円~16,000円といったところです。
ちなみに過去のワコム製品は、現在の「Intuos」シリーズに相当するものは「Bamboo」というものでした。
そして現在の「Intuos Pro」シリーズに相当するものが「Intuos 4」とか「Intuos 5」でした。
現在の「Banboo」はちょっとタイプの違う製品のシリーズ名となっています。
シリーズ名を整理して、分かりやすくしたということでしょう。
Intuos Proシリーズの特徴
Intuosよりも高機能ですが、当然お値段が高くなります。
- 傾きの検出
- ファンクションキーの数が多い
- タッチホイール搭載
- 読み取り精度が高い
- 付属ソフトなし
- ペンのお尻側が消しゴム機能になっている
Intuosとはこのような違いがあります。
下記のラインアップがあります。
- Intuos Pro small – Intuos Pro medium – Intuos Pro Special Edition – Intuos Pro Large
ちょっと高価になりますが、多くのファンクションキーやホイールにより、操作性を高め、効率的な作業が出来ます。 また、ペンの傾きを検知することが出来、「Intuos」では出来ない表現が可能です。 別売りのアートペンでは、ペンの「回転」の検出も可能。 でも、傾きや回転は使用するソフトが対応していないとつかえません。 他にも、別売りオプションのペン「エアブラシ」を利用できるのもIntuos Proだけです。
Intuosよりも一歩進んだ表現や使い勝手を求める時はこの「Intuos Pro」を選ぶと良さげ。
Intuos Proの価格帯としては20,000円~40,000円といったところ。 サイズが大きくなるほど高いと考えておけばOKです。
入門向けのIntuosシリーズの各機種比較
ペンタブレット初心者で、そこまで高いお金を出せない場合はこの「Intuos」シリーズがおすすめです。 Intuos Proシリーズに比べて安価ですが、こちらを使っていて絵を描くのに困ることは特にないかと思います。 最初から本気でやりたい人はIntuos Proでも良いですけど。
- Intuos Draw – Intuos Comic – Intuos Art – Intuos Photo Intuosは上記4種類のラインアップ。 それぞれの特徴をざっくり説明すると次のようになります。
製品名 | 型番 | カラー | サイズ | タッチ対応 | amazon価格 |
---|---|---|---|---|---|
Intuos Draw | CTL-490/W0 | ホワイト | S | ☓ | 6802 |
CTL-490/B0 | ミントブルー | S | ☓ | 6802 | |
一番安い。 ペイントソフトArt rageが付属 この機種だけタッチ機能(指で操作)がない。 Sサイズのみ |
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Intuos Art | CTH-490/K0 | ブラック | S | ◯ | 10239 |
CTH-490/B0 | ミントブルー | S | ◯ | 10239 | |
CTH-690/K0 | ブラック | M | ◯ | 15305 | |
CTH-690/B0 | ミントブルー | M | ◯ | 15305 | |
絵画向けのソフトCorel Painter Essentialsが付属 マルチタッチ機能あり SサイズとMサイズ |
|||||
Intuos Comic | CTH-490/K1 | ブラック | S | ◯ | 10593 |
CTH-490/B1 | ミントブルー | S | ◯ | 10592 | |
CTH-690/K1 | ブラック | M | ◯ | 15078 | |
CTH-690/B1 | ミントブルー | M | ◯ | 15305 | |
イラスト制作向けのソフトClip Studio Paint Pro(2年ライセンス)が付属 マルチタッチ機能あり SサイズとMサイズ |
|||||
Intuos Photo | CTH-490/K2 | ブラック | S | ◯ | 10200 |
Corel PaintShop Proなどのソフトが付属 マルチタッチ機能あり Sサイズのみ |
Intuosシリーズの選び方
さっきの表だけいきなり見せられても、どれを選んでいいのか分かりにくいかもしれません。
なので、簡単な選び方を説明します。
考えるべきことを重要な順に言うと
- 予算
- サイズ(Sサイズ or Mサイズ)
- タッチ機能の有無
- ペンタブレットで何をしたいか(イラスト?フォトレタッチ?絵画?)
予算
これはそのまんまですね。
1万円くらいしか出せないというのであれば、16000円ほどするMサイズのペンタブは選択肢から外さないといけません。
Sサイズ or Mサイズ
ペンタブレットの上でペンを動かして描画できるエリアのサイズです。
Sサイズ 152×95mm
官製はがきくらいの大きさ
Mサイズ 216×135mm
A4用紙を半分に折ったくらいの大きさ
大きい方が書きやすいと感じる人もいるでしょうし、机が狭くなるので小さい方が良いと思う人もいるでしょう。
モニタのサイズが大きい場合は、ペンタブレットのサイズも大きい方が良いと言う意見もありますが、これはの部分も大きいですね。
モニタを2台使うデュアルモニタ環境で、2画面ともにペンタブレットで操作したい場合は大きいMサイズでないとちょっと辛いかもしれません。
設定により1画面だけ操作できるようにもできるので、Sサイズの場合はそうした方が使いやすいです。
私もデュアルモニタ環境ですが、Sサイズのペンタブを1画面のみに割り当てています。
Mサイズが欲しい場合、Intuos DrawとIntuos PhotoはSサイズのみなので選択肢から外れます。
タッチ機能は必要かどうか
一番安いIntuos Drawにはタッチ機能はなく、それ以外にはマルチタッチ機能があります。
マルチタッチ機能は、スマホでピンチアウトしてズームするように、ペンタブレット上を指で操作して拡大縮小や、移動することが出来ます。
この機能が必要になるかどうかは人それぞれだと思いますが、予算が許すのであればマルチタッチ機能ありを選んでおいたほうが無難です。
あとからこの機能が欲しくなっても、どうしようもありませんから。
私はマルチタッチ機能のないIntuos Drawを買いましたけどね。
キーボードショートカットを駆使すれば、まあなんとかなります。
用途はお絵かき?フォトレタッチ?絵画?
用途は何か?と言うのは、付属しているソフトの違いです。
それぞれ、下記のソフトが付属しています。
Intuos Draw | Art rage Lite |
---|---|
Intuos Art | Corel Painter Essentials 5 |
Intuos Comic | Clip Studio Paint Pro(2年ライセンス) |
Intuos Photo | Windows : Corel PaintShop Pro X8 Mac : Macphun Pro package(Tonality Pro、Intensity Pro、Snapheal Pro(日本語非対応)、Noiseless Pro(日本語非対応) Corel AfterShot Pro 2 |
大まかに言うと、Intuos DrawやIntuos Artに付属しているソフトは絵画的な作品の制作向きで、Intuos Comicに付属のソフトはイラストや漫画の制作向き。
Intuos Photoに付属のソフトはフォトレタッチ向きなソフトと言えます。
タッチ機能のないIntuos Draw以外の3機種は、付属ソフトの違いだけでペンタブレット本体は同じものです。
ソフトは必要であれば後から単体で買ったり、フリーソフトでもなんとかなることも多いので、ペンタブレット選びの優先順位としてはそこまで高くないかと思います。
何となく自分の用途に近いものを選べばOKです。
ただ、Intuos DrawやIntuos PhotoはSサイズしかありませんので、Mサイズが欲しい人はこの2機種は選択肢から外しましょう。
他には本体のカラーバリエーションがいくつかあるので、気に入ったものを選びましょう。
Intuos Comicに付属のCLIP STUDIO PAINT PROについて
Intuos Comicに付属しているソフト”Clip Studio Paint Pro”ですが、普通に買ったら5000円のソフトです。
イラスト制作には結構有名なソフトで、使っている人も多いみたいですね。
Intuos Comicに付属のCLIP STUDIO PAINT PROは2年間使用できるライセンスとなっています。
つまり2年経つと使えなくなるわけです。
でも2年も使ってもっと使いたいと思えるのなら、そのときに改めてソフトを買っても良いと思います。
5000円とそこまで高額なソフトでもないですし。
高機能なIntuos Proシリーズの各機種比較
Intuos Proの各機種の比較ですが、まずは比較表からご覧ください。
製品名 | 型番 | カラー | サイズ | ファンクションキー数 | 価格(円) |
---|---|---|---|---|---|
Intuos Pro small | PTH-451/K1 | ブラック | S | 6 | 20204 |
Intuos Pro medium | PTH-651/K1 | ブラック | M | 8 | 28905 |
Intuos Pro Special Edition | PTH-651/S1 | ブラック,シルバー | M | 8 | 28951 |
Intuos Pro Large | PTH-851/K1 | ブラック | L | 8 | 39641 |
Intuos Proシリーズの選び方
Intuos Proシリーズの選び方ですが、ある意味Intuosシリーズよりもシンプルです。
まず、Intuosシリーズとの違いとして、Intuos Proシリーズはソフトが付属していません。
タッチ機能もIntuos Proならどれも搭載。
となると、機種選定で決めなきゃならないことはサイズくらいしかないわけです。
サイズに比例して、価格も高くなるので、どこまでお金を出せるかがポイントですね。
スペシャルエディションと言うのが何なのかよく分かりませんが、他のIntuos Proはカラーがブラック1色なのに対して、こちらは黒とシルバーのツートンカラーとなっています。
この辺は好みで選ぶと良いでしょう。
まとめ
本気でやる人は「Intuos Pro」
気軽に書きたい人は「Intuos」
後はサイズと付属ソフトを見れば、自分がどのペンタブレットを選ぶべきなのかが分かって来るかと思います。