レゴ関連の書籍「ブロック玩具ビルダーバイブル」を買ったので紹介したいともいます。
レゴ関連の本格的な書籍を買うのは初めてですが、新たな発見の連続でした。
非常におすすめです。
この記事の目次
著者は元レゴアンバサダーさいとうよしかず氏
「ブロック玩具ビルダーバイブル」はTVチャンピオンにも出演したことがあり元レゴアンバサダーのさいとうよしかずさんが書いた本です。
レゴアンバサダーって何?って思いますが、レゴ社の従業員ではないですが、レゴを広めるために活動する、レゴ社に認定された人たちとのことです。
レゴ社からの金銭的な報酬はないそうです。
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「ブロック玩具ビルダーバイブル」ってどんな本?
前半はブロックの基礎知識や、ブロックの接続方法の紹介となっています。
ブロックの底側の各部は「エッジ」、「チューブ」など名前が付いていることも初めて知りました。
これは公式な呼び方なんですかね?
わりと基本的な組み方だと思いますが、2×2ブロックのチューブにスタッド(ポッチ)を入れる接続方法も紹介されています。
私はたまたま自力でこの組み方を発見した時「こんなところに入れられるの!?ねえ、知ってた?」と思わず嫁に報告に行ってしまいました。
特に初心者の方にとっては、今まで知らなかった組み方が発見できるかと思いますので、おすすめです。
後半の作例集は、詳細な組み立て方は載っていませんが、サラッと見るだけでも色んな作品があり楽しめます。
じっくり見ても、「こんなところに、このパーツを!」みたいな発見があり、楽しめると同時に勉強になります。
最後はパーツ集になっていて、どんなパーツが存在するのか確認したり、データベース的に使うことが出来ます。
全部で300ページ以上ある、わりとぶ厚めの本になっています。
こういう人は買っちゃダメ
筆者のオリジナルモデルの詳細な組み立てマニュアル、みたいなのを期待している人は買ってはいけません。
掲載されてる各モデルの細かい作り方は載っていません。
同じのを作りたければ、写真を見て、どうやって組んでいるのか推測しながら作る必要があります。
初心者には難しいかもしれません。
と言うか、初心者が同じのを作れるだけのレゴを持ってないと思います。
この本は、今まで知らなかったり気づいてなかった組み方のアイデアを発見するための本、という位置付けが正しいかと思います。
特にレゴ初心者にとっては、
「こんな組み方があったんだ!」
とか
「このパーツとこのパーツが繋げられるなんて!」
みたいな発見がきっとみつかるはずです。
この本を見て、すぐにすごい作品が作れるようにはなりませんが、オリジナルモデルを作っている時に「あの本に載ってたあの組み方が使える!」みたいな感じでじわじわ効いてきそうですね。
レゴはそもそも子供向けのおもちゃですが、この本はどちらかと言うと大人向けの内容です。
それも、わりとマニア向けの。
「子供と一緒に、作例をレゴで作ったりして遊びたい」と言う人にも向いていません。
そういう人は「レゴレシピ」の方が良いかも。
ただ、レゴレシピも結構特殊パーツを使ってるので、手持ちパーツで完全再現するのはなかなか難しいようです。
大人の事情?「レゴ(LEGO)」の名称は極力使用してない
この本のタイトルからして「レゴ」って入ってないですよね。
本屋で見つけたらすぐに「ああ、レゴの本だな」って分かりますが、アマゾンとかで「何か良いレゴの本ないかな?」と思って「レゴ」で検索しててもちょっと見つけにくいかと思います。
この本は、なぜこんな不利な戦いを挑まなければならないのか?
きっと大人の事情的なやつで、レゴの商標を使うことが出来ない、みたいな感じだと思いますが。
三井淳平氏など「レゴ認定プロビルダー」は、レゴ関連の活動に「レゴ」の名前を使っていいとか聞いたことがあります。
三井さんが本を出す時は堂々と「レゴ」って入れて良いのかもしれません。
とは言え、この本の冒頭で「使用しているブロック玩具はレゴ」とはっきり明記されています。
でもここ以外はほとんど「レゴ」という単語は見当たらないんですよね。
レゴの作品の写真も多数掲載されていますが、ポッチの上にあるはずのレゴの刻印が全てありません。
ロゴを削り取ってるのか、すり減って消えてしまったのかな?とか思ったりしましたが、どうも画像処理でぼかしているっぽいです。
何百枚もある写真の、ポッチの上の刻印だけに一つづつボカシを入れていく作業を想像したら鳥肌が立ちました。
そこはかとない狂気を感じます。
「見立て」のさいとうよしかず、「積分」の三井淳平
この前、三井淳平さんのワークショップに参加しましたが、三井純平さんとこの本の著者さいとうよしかずさんの共通点は「レゴを作る人」です。
でも、お二方のスタイルには決定的な違いがあります。
さいとうさんは、特殊な形状のブロックを多用し、ブロックを何かに見立てる事により表現することが多いです。
例えば、レゴの溶岩っぽいパーツを、軍艦巻きのウニに見立てて寿司を作る、と言った具合です。
一方レゴ認定プロビルダーの三井淳平さんは、「積分派」と呼ばれるスタイルです。
このスタイルの特徴は、四角いブロックをひたすら積んでいって様々な表現をするというもの。
例えば「ドット絵」は四角い色の付いたドットが並んでいるだけですが、並べ方次第で丸でも四角でも描けます。
それと同じことをレゴで立体的にやってのけるわけです。
なめらかな曲面を表現する時は、必然的に作品も大きくなり、ブロックも大量に消費するという、ある意味ゴリゴリの力技の手法。
どっちかって言うと、三井さんのほうが繊細そうな風貌ですが、作品はゴリゴリの力技っていうのが面白いですね。
いや、ただの力技じゃなくて裏では結構複雑な組み方をしてたりするんですけどね。
三井さんの作品は大きい物が多くひと目見て、「(物量的にも)真似出来ない…」と思ってしまいますが、さいとうさんのこの本の場合は、見立て方のアイデア一つからでも拝借して自分の作品に活かすことが可能です。
大人のやる気を刺激しまくる本
この本を見てると、いかに自分の発想力が貧弱なのかが分かってしまいますね。
気を抜いて適当に作っていると、ただ上に積んだだけの物体がいつも出来上がっています。
でも、上に積むだけがレゴじゃなく、横にポッチが付いているパーツを使えば、横にも前にも下にも、好きな方向に積むことができるんです。
さいとうよしかず氏以外の作者の作品も掲載されていますが、それほど大きくはない作品でも、その表現力に驚かされます。
本を見てると「その手があったか!」の連続で、自分も何か作りたくなること請け合いです。
オリジナル作品がうまく作れない時は「あ、これは手持ちのパーツが少ないからだ」と、パーツのせいにしてしまうことがありますが、きっとそうじゃないんです。
さいとうよしかず氏の前著書「ブロック玩具で遊ぼう!!」も見てみた
図書館に行ったら、たまたま置いてあったので、速攻で借りてきました。
前半は組み方のアイデアやヒントで、後半は作例集と、今回の「ブロック玩具ビルダーバイブル」と同じような構成になっています。
前半は、今回の本とかぶる内容も多少ありますが、逆に言えばぜひ覚えておくべき内容と言えるかもしれません。
後半の作例は、もちろん今回の本とは全て違う作品が掲載されているので、両方買っても損はないでしょう。
とは言え、前の本は2008年の発売なので、手に入れるのは難しそうですが…
しかも、こちらは160ページほどの本ですが、今回紹介している「ブロック玩具ビルダーバイブルは300ページ以上なので、ボリューム的にほぼ倍となっていてお得!
まとめ
この本で唯一難点をあげるとすると、ちょっとお値段が高いと言うこと。
まあレゴ関連の書籍は、軒並み高価格なので、この本だけ特別高いわけじゃないですけど。
レゴを本気で楽しみたい人や、一歩深い所に踏み込みたい、と言う人には非常におすすめできる一冊です。
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