カワハラの、雑多な記録。

パワータンクの他に左利きに最適なボールペンはあるか検証してみた

   

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以前に「左利きが使うボールペンは加圧式に限る。」なんて記事を書いて三菱鉛筆(Uni)のパワータンク(POWER TANK)をおすすめしましたが、「本当にそうなんだろうか?」と言う疑問が湧いてきました。
そんな何十種類ものボールペンの意識して比較したことはないし、たまたま使ったパワータンクの具合が良かったのでそう思い込んでいるだけかもしれない。
そう思ったからです。

と言うわけで、最も人気があると思われる「ジェットストリーム」なども交えて比較してみたいと思います。

パワータンクの不満点

私のお気に入りはパワータンクと言う加圧式のボールペンですが、不満がまったくないわけではありません。
その日の最初に使う時など、書き始めの線が少しかすれる事があるのもその一つ。
つまり、文字の1画目がかすれた状態になるということです。
2画目からは全く問題なく書けます。

たいした問題じゃないですが、たまにこういうことがあるのでちょっと気になります。

後ほど比較した結果を書きますが、ジェットストリームと比べてインクの黒がちょっと薄いと言うのも不満といえば不満です。
ジェットストリームは「真っ黒」と言う感じですが、パワータンクは「黒に限りなく近いグレー」と言う感じです。

だから何かが困るってわけでもないですが、真っ黒のほうが気持ち良いですよね。

この不満点を解消できるボールペンを探すのが、今回の目的です。
もちろん、左手で書いてインクが詰まって出てこなくなると言うのは論外です。

今回比較したボールペン達

今回比較したボールペンは以下のものです。
ボールペンには主に油性、水性、ゲルインキがあるみたいですが、水性のボールペンは手に入らなかったのでテストしていません。

油性ボールペン

油性のボールペンは、ボールペンの王道ですよね。なんとなく。
今回エントリーしたのはこの5本。

  • 三菱鉛筆 ジェットストリーム
  • 三菱鉛筆 パワータンク
  • ぺんてる ビクーニャ
  • パイロット オプト
  • パイロット パティント

ゲルインキボールペン

ゲルインキはなめらかな書き味で人気があるようです。
個人的には、ゲルインキと聞いてなぜか良いイメージがありません。
昔使ったゲルインキボールペンが使い物にならなかったので、そんな風に刷り込まれているのかもしれません。

今回改めてテストしてみて、そんなイメージを払拭できれば。と思います。

テストしたゲルインキボールペンは以下の6本。

  • パイロット HI-TEC-C
  • 三菱鉛筆 ユニボール・シグノ
  • 三菱鉛筆 Uni-ball Signo Erasable
  • ゼブラ サラサ
  • ゼブラ サラサドライ
  • ぺんてる エナージェル

各ボールペンを使ってみた結果

ボールペンの評価方法ですが、試験項目をきっちりと決めて厳密に比較する…
みたいなことはやってません。
ちょっと使ってみて、私の感覚で「良い」とか「悪い」とか判断しています。

細かいデータに基づく比較結果は、世の中の文房具好きな方々がたくさん記事にされてますので、私が書くまでもないですしね。
そもそも、そういうの面倒くさいし。

では、1つずつ見ていきましょう。

三菱鉛筆 ジェットストリーム

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「おすすめのボールペンは?」と聞くと、必ずこの名前が挙がるのが三菱鉛筆の「ジェットストリーム」。
低粘度インクを使用した油性のボールペンです。

実はわたしはジェットストリームをちゃんと使うのはこれが初めてです。
ジェットストリームを知らずにボールペンを語るなんて、ただのモグリだということで、ボール径0.5mmと0.7mmの2本を購入して試してみました。

パワータンクと比べて、紙との抵抗が少なく書けます。
サラサラとした書き心地で、「あ、これは良いかも」と思ってしまいました。
でもちょっと「ペン先が滑りすぎる」と感じる瞬間もあります。
その時の気分によって、パワータンクがしっくりきたり、ジェットストリームがしっくりきたりです。
気分によって使い分ければ良いのかな。

しかし「サラサラ書ける」とは言え、ペン先が細い0.5を左手に持ち、左から右に線を書いてみるとやはりちょっとガリガリとした紙の抵抗を感じます。
0.7だとちょっとましですが、左手で文字を書く時に多発する、ペン先を押しながら書くこの状況には、さすがのジェットストリームも本領発揮できないようです。

この問題は、どのボールペンでも同じなのでジェットストリーム特有の問題というわけではありません。
左手で文字を書く以上はどうしようもないっぽいです。
どうしても気になるなら、ボール径が大きい方がフィーリング良く書けます。

また、ジェットストリームは一般的な油性ボールペンに比べて、弱い筆圧で書くことができます。
ペン先の滑りもいいので、長時間筆記する必要がある時には、ジェットストリームは疲れにくくて良いかもしれません。

弱い筆圧で書けるということは裏を返せば、書きたくないところで書いてしまいがち、と言うことでもあります。
机の上に紙を置いて書く、と言う状況なら問題ないですが、立って手に持った手帳に書く、という状況ではペン先がうっかり紙に触れて、書きたくない線を書いてしまうことがあります。

でも0.5を買ってすぐ、試し書きしてたら書けないことが何度かありました。
その後は問題なく使えてますが、パワータンクほどは信用できないな、と感じます。

上の方でも書いてますが、ジェットストリームのインクはかなり黒いです。
黒ボールペンのインクの色なんてどれも同じだろと思ってましたが、実際に書いてみると結構違うもんですね。
ジェットストリームのこの黒さはちょっと気持ち良いです。

ぺんてる ビクーニャ

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ぺんてるのビクーニャも、ジェットストリームと同じく低粘度インクの油性ボールペンです。
ジェットストリームよりもさらに粘度が低いんだとか。

「ビクーニャはジェットストリームを超えた!」みたいな情報もあり、期待してビクーニャの0.7を試してみましたが、ジェットストリームとほぼ同じ感じです。
私には違いがよく分かりませんでした。

もっと使い込めば違いがわかってくるのかも。

でもビクーニャはちょっと手に入りにくいので、ジェットストリームで良いかなという気もします。
あんまり売ってないんですよね。ビクーニャ。
これを買うために何件か店を回った程です。

替芯の見た目もなんか安っぽいです。
と言うか、このペン自体が100円程度で買えるので、そもそも安いですが。

機能的には、左手で書いてもちゃんと書けるし、問題ないです。
インクの黒さは、ジェットストリームより少し劣ります。

三菱鉛筆 パワータンク

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パワータンクは私が愛用しているボールペンなので、ちょっと贔屓目に評価してしまうかもしれません。
書き味は「普通の油性ボールペン」と言う感じです。

特筆すべきは替芯に封入された圧縮ガスによりインクに圧力をかけている「加圧式」という特殊なボールペンであるということ。
これにより、あらゆる状況でインクが確実に出る、ということを強みとしています。

加圧式だからかどうかは実際のところ分かりませんが、パワータンクは左手で書いても「インクが出なくて困る」という事が一度もないため愛用しています。
大事なことなのでもう一度書きますが、2年以上使っていて、インクが出なかったことが本当に一度もありません。
この信頼感がとてつもないです。
「頼りになる相棒」と言っていい程です。
いや、それはちょっといいすぎかもしれません。

ジェットストリームのようなサラサラ書ける系のボールペンを使った後に使うと、ちょっと「ペン先の動きが重い」と感じてしまいます。
でも普通の油性ボールペンと比べると、特に悪いわけではありません。

このしっかりとした書き心地は、じっくりと文字を書く時の安心感にもつながります。
サラサラ系のボールペンは、滑りが良すぎてペン先がどっかに滑っていってしまいそうで不安になることがありますので。

インクの黒さはあまり濃くはないようです。
ボール径が0.5mmの細いタイプだと特に薄く感じます。
と言っても、ジェットストリームと比べると薄いと言う程度で、普通の油性ボールペンと同レベルだと思います。

パイロット オプト、パティント

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パイロットのオプト(Opt.)とパティント(PATINT)は普通の油性ボールペンと言った感じです。
たまたま両方持ってたので評価の対象に加えましたが、これらは替芯が同じなので書き味も同じです。
特に可もなく不可もなく。
ペン先の滑りはパワータンクと似たようなものです。

インクさえしっかり出てくれたらこれで何の問題もありません。

両者は金属製のスプリングを仕込んだ立派なクリップが搭載されているという共通点があります。
ともに10万回の耐久性を謳っています。
しかもパティントはクリップを開くと、つまり胸ポケットとかにクリップを挟むと自動でペン先が収納されるというオモシロギミック付きです。

パティントのほうが安価なのに、なにげに高機能ですね。
見た目は安っぽいけど。

パイロット HI-TEC-C

左利きにゲルインクは向いてないと私に思わせる原因を作ったのは、恐らくこのHI-TEC-C。
でも、昔のうろ覚えのイメージだけでハイテックCを悪く言うのはフェアじゃありません。
ここは一つ、しっかり試して結論を出そうじゃありませんか。

ところが、お店で早速0.25という極細芯を試してみましたが、左から右に線を引いたところ一筆目からかすれて全然書けませんでした。
店で売ってる新品なのでペン自体の状態は悪くないと思いますが、これにはある意味衝撃を受けてしまいました。
もうちょっと太い芯だとマシでしたけど、細いのはダメダメです。

全ての左利きにHI-TEC-Cがダメかは分かりませんが、やっぱり私にはダメでした。

評価のために買おうと思って店に出向きましたが、もちろん買いませんでした。

三菱鉛筆 ユニボール・シグノ

三菱鉛筆ユニボール・シグノは水性ゲルインクのボールペンです。

家に黒0.5とピンク0.5があったので試してみました。
インクの出は良いですね。
ゲルインクらしいペン先の滑りで、サラサラ書けます。

発色も良くて、黒はしっかり黒いので好感が持てますが、インクの出る量が多いので乾きが少し遅いです。
しかも、ペン先にインクが溜まってきて、時々それが塊になって紙に乗るので、特になかなか乾きません。
書いた後すぐ触ると汚れてしまいますね。

ゲルインクのボールペン全般に言えることですが、インクが多めに出るこの感じが個人的に好きではありません。

三菱鉛筆 Uni-ball Signo Erasable

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会社の引き出しに入っててかなり古そうなボールペン。
付属の消しゴムで書いた線が消せるっぽいです。
全然記憶にないけどホントかな?と思って書いてみたけど、書けませんでした。
インクは残っていますが、貰い物か買ったものかも、いつ手に入れたのかも記憶にないので仕方ないかと思います。

ゼブラ サラサ

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ゼブラ サラサはゲルインキのボールペン。
名前からして、いかにもサラサラ書けそうですね。

手元にサラサと同じ替芯(JF-0.5芯(赤))を搭載したボールペンがあったので、こちらを試してみました。
厳密に言えばサラサじゃないですが、ペン先の滑りなどの書き心地は同じはずです。

ペン先の滑りは良く、インクもよく出ます。
でもゲルインクのこの多めに出る感じはやっぱり好きじゃないです。

インクの乾きも遅めです。

ゼブラ サラサドライ

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サラサをベースに、インクの乾きの速さにこだわって作られたゲルインキボールペンが「サラサドライ」。
横書き時に書いた文字の上を左手が通過して汚す、と言う左利き特有の問題に困っている人に効果を発揮します。
すぐに乾くので汚さずに済むというわけですね。
確かに書いたそばから乾いてくれます。

でも、ゲルインクボールペンのこのインクの出方がやっぱり好きになれない。
事前に調べてたら、「こういうのを待ってた!」と言う左利きの意見も見受けられたので買ってみたんですが、買わなきゃ良かった。

パイロット フリクション

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パイロットのフリクションはゲルインクのボールペンですが特殊機能があり、書いた文字を消すことが出来ます。
お尻側に消しゴムみたいなのが付いてて、これでゴシゴシ擦ると消えます。

たまたまなにかでフリクションの多色ボールペンを貰ったので1本持ってますが、やっぱりゲルインクなのでインクの出方が好みじゃない。
インクが多めな上に、書いた線の中央付近が若干色が薄いんですよね。
私の中では、「まともに線も引けないペン」と言う位置づけになってしまっています。

インクの乾きも遅めです。

消すことができるのは一見便利そうですが、私の場合は一回書いたら消したいと思うことがほとんどないし、万が一何かのはずみで勝手に消えちゃったら嫌ですね。

ぺんてる エナージェル

エナージェルも水性ゲルインクボールペン。
店で試し書きしてみましたが、ゲルインク特有のインク多めな印象。
フリクションに似た書き味だと感じました。

私の好みの問題で、秒速で「ナシ」と判定しました。
ゲルインクですからね。
仕方ないです。

案外、どれもかすれない。結局は当人の好みの問題?

私がパワータンクを愛用している一番の理由は、インクが詰まったりかすれたりセずに書ける信頼性なわけですが、今回テストして見た限りではかすれたりすることがほとんどありませんでした。

パワータンクを愛用しているため、どうしてもパワータンクを贔屓目に見てしまいます。
内心、「パワータンク以外全部かすれろ!」と思いながら書いていました。
でも、全然かすれない。
水性ゲルインキのボールペンでも(ハイテックC以外)かすれる気配なし!
こうなってくると、どれ使ってもいいんじゃないかとすら思えてきます。
結局、「どのボールペンが良いかはその人の好みによる」みたいな締まりのない結論になりそうです。

でも、パワータンクの無骨な感じが好きですし、過酷な環境でもなんとかしてくれそうな頼もしさがパワータンクにはあります。

長期間使った時にインクが出にくくなるかどうかは、今回のテストでは分かりませんが、パワータンクをしばらく使ってきて、通常の使用で出なくなったことは一度もありません。
私の中のパワータンク神話はいまだ健在です。

水性ゲルインキのボールペンはサラサラ書ける

いままで、どのボールペンが水性のゲルインキか、なんてあまり気にしてなかったですが、改めて比べてみるとゲルインキボールペンはインクの出が良くて、ペン先の滑りもよく、サラサラ書けます。

ゲルインキと聞くと、どうも「すぐにインクが出なくなって使い物にならない」と言うイメージがありましたが、先程書いた通りこの原因を作ったのは「ハイテックC(HI-TEC-C)」です。
なんか流行ってた気がしますが、すぐにインクがでなくなったような覚えがあります。
やけに線が細いタイプを持ってたので、余計に左手との相性が良くなかったのかもしれません。

水性ゲルインクのボールペンはインクの出が良いですが、私には「インク出過ぎで品がないな」と思ってしまいます。
紙の弾力により、紙が机から僅かに浮いている時、ペン先を浮かせたつもりでも紙から完全に離れてなくて、意図しない線が書かれてしまうことも。
筆圧が低くても書けるということの弊害ですが、パワータンクはある程度の筆圧が必要なので、そんなことはありません。

これも結局、本人が好きか嫌いかの話になってきてしまいますが、私は今後もゲルインクのボールペンを積極的に使うことはないでしょう。

ゲルインク等のサラサラ系のボールペンは筆圧が低い人に向いているらしいです。
逆に筆圧が高い人に向いてるのは油性ボールペン。
私はそんなに筆圧が高い方ではないと思っていましたが、油性の方がしっくり来ます。

長時間書くなら、ゲルインキや、ジェットストリームをはじめとする低粘度インク油性ボールペンのの方が疲れにくいように思う。

左手小指でこすって汚してしまう問題

左利きがボールペンを使いにくい理由として、インクが出なくなる以外にもう一つ大きな理由があります。
それは、書いた線を左手の小指でこすって汚してしまうこと。
横書きで文字を書き進めていくと、書いた文字の上を、ペンを持つ左手の小指が通過します。
この時、インクが乾いていなければこすって汚してしまいます。
この理由で「左利きとボールペンは相性が悪い」と思っている人も結構いる模様です。
まあ、ボールペンに限らず鉛筆でも汚れますし、万年筆やマジックでもインクが乾いてなければ汚れるのは同じですけどね。

実は私の場合は書いたところを小指でこすって汚す、と言うことはほとんどないです。
ペン先から小指まで5cmくらい空いているので、5cm書き進む間に乾くからです。
とは言え、ゲルインクでたまにドバっとインクが出ることがあり、その箇所はインクが多いためなかなか乾かない。
そこへ小指が突撃したら汚してしまうはずです。

私が普段書くよりも大きい文字で書いた場合は、右に進む速度も速いので、より汚しやすくなるかもしれません。

実際に書いてみたサンプル

これはブログに載せるかどうか迷ったんですが、せっかくなので載せます。
各ボールペンで実際に紙に文字を書いてみた画像です。

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「吾輩は猫である」の冒頭を1分間で書けるだけ書いたものです。
1分間で区切ったのは、各ボールペンで筆記速度に違いが出るかを確認する意味もあったんですが、特に違いは感じられませんでした。

ちなみに、なんで載せるか悩んだかというと、字が汚いから。
でも、1分間の制限時間で出来るだけ早く書いた結果なので、字が汚いのは仕方ないんです。
と一応言い訳しておきます。

こうして並べてみると、結構違いがありますね。
色が違うのは比較しにくいですが、銘柄やボール径によってインクの濃さも違ってきます。

結論 パワータンクが最強

今回書き比べてみて、その人にとって最適なボールペンは、好みによって全然違ったものになる、という事が分かりました。
なので、客観的に「左利きに最適なボールペンはこれ!」と判断出来ないですね。

でもあえて言い切ります。

(私にとって)最強の左利き用ボールペンは「パワータンク」である。

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